会長あいさつ


令和5年度、大阪市立中学校教育研究会の会長に選任されました松井信次でございます。

 大阪市立中学校教育研究会は創立76年目となります。この間、諸先輩方が苦労を重ね各時代の課題解決に立ち向かい、自主的、創造的な研究活動や教育実践を根気強く継続し偉大な業績を残されてきました。その伝統を途切れさせることなく継承し今日的な新たな課題を解決し、さらに発展させなければならないという責任感・使命感を強く持って、今年度の各事業の推進に尽力する覚悟です。
 そのためには、評議員の各教科領域の部長先生や各ブロックの委員長、各専門委員の先生方はもとより会員の皆様のご協力が必要です。よろしくお願いいたします。
 さらに教育委員会、教育センター、校長会、教育に携わる関連団体との協調・連携を深め、より一層、研究活動を推進していきたいと思っています。
 今年度も、各校では、学習指導要領に基づく教育課程・指導計画の編成、評価の改善にも取組まれていることと存じます。
 この間、本市の教育振興基本計画のもと、学校のグランドデザインを基盤とした「カリキュラム・マネジメント」をさらに充実させるとともに、「子どもたちの今」を丁寧に見据えた「個別最適化」学習や「子どもたちの未来」に責任のある教育として「探究学習」・「総合的読解力」の深化・充実に努めています。
 今後、心豊かな未来社会や個人が協調的幸福感を高めるためには「ウェルビーイング」を意識し向上させる必要があります。
 今年度、本研究会では「学校のグランドデザイン」を基盤とする「カリキュラム・マネジメント」を通して、『持続可能な未来社会の創り手となるための資質・能力の育成』を研究テーマとし、その実現に向けてのキーワードを「ウェルビーイング」・「探究学習」・「総合的読解力」とし事業を推進してまいります。
 つぎに、感染症の影響で中止や縮小を余儀なくされてきた、ブロック研究発表会や全市一斉研究会のより一層の充実をはかる必要もあります。特に4ブロック化に伴い多くの課題もあるかと思います。その中で各ブロック委員長の先生方のリードのもと、研究発表の形態や公開授業の工夫など、会員の先生方の期待に少しでもこたえ、魅力ある研究組織になるように鋭意努力されているところです。なお一層の会員の皆様のご理解とご協力、日々の教育実践における研鑽をお願いいたします。
 各研究部の深化・充実に向け準備されている活動の予算面等でもできるかぎりご支援させていただければと思います。
 さらに、各学校現場で日々直面している学力・体力の向上、不登校対策・働き方改革など多くの課題の克服も必要かと思います。会員の先生方、ぜひとも本研究会に参加して、これまで本研究会が受け継いできた刊行物を役立て、互いの資質や指導力の向上に努めるとともに教育に携わる喜びや達成感を共に分かち合い、子どもたちとともに「ウェルビーイング」の向上に努めようではありませんか。

 今後ともより一層のご理解とご協力そしてご鞭撻を心よりお願いいたします。
                中学校教育研究会  会長 松井信次