学校長 式辞

 本校の桜の枝の小さな硬い芽が日増しに増え、膨らみ始めてきました。
 春の息吹を感じるこのよき日に、例年とは違う形での卒業式ではありますが、令和の時代最初の「第七二回 卒業証書授与式」を迎えることができましたことは、大変喜ばしいことです。
 保護者の皆様、本当におめでとうございます。人生の最も多感な時期に著しい成長を遂げるお子様が、晴れやかに卒業の日を迎えられましたことは、感慨深き思いでおられることと存じます。
 平素より、本校の教育活動に多大なご支援、ご協力を賜りましたこと、全教職員になり代わりまして、心より厚くお礼申しあげます。
 皆さんは、この三年間に、教科の学習はもちろんのこと、委員会活動、一泊移住、職場体験、大阪体験、福祉体験、地域の方々、保護者の皆さんと行った防災訓練、部活動など、本当に多くのことを学びました。「誠実・共生・自立」の校訓のもと、柴島中学校で学んだことは、皆さんの将来を支える大きな力になっていると確信しています。
 修学旅行では、「平和」の大切さについて深く考え、命の大切さを心に刻み、将来の生き方に結びつけてくれました。被爆体験証言者のお話に「二度と戦争を起こさない」という強い気持ちを抱いてくれました。証言者の方がおっしゃった「憎しみの心の中から平和は生まれない」の言葉の意味を卒業に際して再度考えて欲しいと思います。

「憎しみの心の中から平和は生まれない」

「全力疾走 令和と共に最高のスタートを」のテーマのもと、苦労しながらも後輩をまとめ、七二期生の思いを込めた柴中フェスタをやり遂げました。
 特に、劇「夢のカタチ」では人間の多様性をテーマに様々な人の生き方を演じてくれました。この劇を見た多くの人々にこれからの社会を生きる中において、一人の人間としての存在意義を改めて考える素晴らしい機会を与えてくれました。私も純粋な気持ちで心の底から感動し、涙しました。
 七二期生のつながりと絆で、次年度の柴中フェスタ20周年につながる新たな伝統を柴島中学校の歴史に見事に刻み込んでくれました。でも、そこには家族の皆さんをはじめ多くの大人の理解と協力があったことを忘れないでいて欲しいと思います。
 これから皆さんは、一人ひとり違った道を進みます。皆さんが羽ばたこうとする現代社会は、大きな転換期にあります。人工知能により、必要な情報が必要な時に提供される時代となります。それだけに、情報を分析し判断する力、総合的にものを考える力、自分の進むべき道を自分で決めることのできる力がより求められます。「あなたは何がやりたいか」は人工知能には決めることはできません。柴島中学校で学んだことに自信をもって、着実に人生の歩みを進めてください。強い気持ちで人生を切り拓いていってください。皆さんならできます。
 卒業に際して、次の言葉を贈ります。「知者は惑わず勇者は恐れず」論語の一節です。「知恵のすぐれた人、道理をわきまえた人は、事をなすにあたって迷いがなく、勇気ある人はどのような事態にも臆することがない。」という意味です。自分で決めた道を、迷いなく、臆せず、歩んでいきましょう。

 皆さんの将来が熱く、光り輝くものとなることを心よりお祈り申し上げ、以上、式辞といたします。


令和二年三月十三日
     大阪市立柴島中学校  校長 茨 木 久 治

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