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図書館司書 門野さんより

こんにちは。学校司書の門野です。
二学期最初の図書の放送です。よろしくおねがいします。
さて、図書室には、新刊が入っています。
今日、ご紹介するのは、フランシス・ハーディングの『ガラスの顔』です。
これは、地下にある都市カヴェルナの話です。カヴェルナの人々は表情を持っていません。彼らは《面(おも)》とよばれる作られた表情を教わり大人になります。そのカヴェルナのチーズ職人の親方に拾われた子どもネヴァフェル。ネヴァフェルは、一瞬たりともじっとしていられない好奇心のかたまりのような少女に育ちます。どうしても外の世界が見たくなったネヴァフェルはある日チーズ工房の洞窟から抜け出します。ネヴァフェルは様々な陰謀渦巻く只中に巻き込まれていき、次第に地下世界カヴェルナ全体がバランスを崩していきます。なぜ、この本を紹介したのかというと、今年の春に私は本屋さんでなんとなくフランシス・ハーディングの『嘘の木』の文庫本を買ったのです。表紙の絵が暗くて読む気がしなくてほったらかしていました。そして、8月のある日、買ったことも忘れていて、あれ、なんだこの本?ああ、だいぶ前に買った本だなあ。ちょっと読んでみようかな。と思って読みはじめたらやめられなく
なりました。ときには怖くて、「この本怖くて、続き読めない」と声に出して言ってしまい、「じゃあ、読むのやめたら。」と家族に言われて、「でも、どうなるか気になる?。」と意味のない会話をしながら読みました。そこから、図書館で、出版されているフランシス・ハーディングの本3冊を予約しました。昨日の夜中2時に3冊目の『ガラスの顔』を読み終わりました。馬鹿ですよね。でも、我慢できませんでした。最後の方は畳み掛けるように話が進むのでどうしても途中でやめられなかったのです。
私は、怖い本は苦手であまり読みません。ハーディングの本はおどろおどろしい場面があるんですけれど、それをこえて登場人物が、悪役でさえもこちらが気を許したら一瞬共感してしまうほど魅力的です。主人公が、見た目についても、心についても「私は誰?私は何?世界はどうなっている?」と思い行動し暴走していきます。そして、密かなユーモアがいつもどこかにあるのです。勧善懲悪ではない読後感がいいのです。『嘘の木』はすごくいい子ちゃんのフェイスという少女の物語。博物学者だった父が隠し持っていた嘘の木。その嘘の木をフェイスが手に入れます。その木は、嘘を養分に育ち、その実を食べたものに真実を見せる不思議な木なのです。いい子だったはずのフェイスは木を育てるためにどんどん嘘をつきます。それは、父の死の真相を知るためにしていくことなのですが…。
この本も図書室にあります。


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