学校日記

読書数珠つなぎ 「天空の城ラピュタ」(7月30日・水曜日)

公開日
2025/07/30
更新日
2025/07/30

今日の出来事

 みなさんがとても大好きなスタジオジブリの「天空の城ラピュタ」という作品がありますが、今日は図書室から、このお話が生まれるヒントになった本を2冊紹介します。1冊は、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」、もう1冊はロバート・ルイス・スティーブンソンの「宝島」です。
 ジョナサン・スウィフト著の「ガリバー旅行記」は「ガリバーの冒険」という名前で図書室にあります。主にみなさんが思い浮かべるのは、ガリバーが漂流して12分の1の小人が住むリリパット国での出来事ではないでしょうか。これは物語の第1部で、実は「ガリバー旅行記」は第4部まであります。「天空の城ラピュタ」のモデルとなったのは、第4部「ラピュータ・バルニバービ・ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記」の章です。この章でアジアの東に浮かぶバルニバービという大陸の上に磁石の力で浮かぶ島、ラピュータが登場します。このラピュータをヒントに「天空の城ラピュタ」が創作されたと言われています。余談ですが、ガリバーが日本にも訪れているのにも驚きです。
 ロバート・ルイス・スティーブンソン著の「宝島」は、主人公のジム・ホーキンズ少年が港町の宿屋で息絶えた海賊が持っていた宝島の地図を手に入れることから物語が始まります。この宝の地図に興味をもった大地主のトレローニと医師のリウジー、調理人のシルバーとともに船に乗り込んだジム少年一行は宝探しの旅に出ます。しかし、信用していたシルバーは、実は宝島に財宝を隠した海賊キャプテン・フリント一味の生き残りだったのです。果たして財宝を発見するのはジム少年たちか元海賊シルバーか?飛行石やラピュタの財宝をめぐるドタバタ劇と似ていますね。
 このような物語からヒントを得た宮崎駿監督により「天空の城ラピュタ」は創作されました。「天空の城ラピュタ」をふくめ、他の2冊の本も玉造小学校の図書室にあります。3冊読むと、それぞれの作品を一層深く味わえるのではないでしょうか。子どもの頃の読書経験は、創造の原動力になります。夏休み中も引き続き読書を続けてください。