4月20日(月)校長室より

公開日
2020/04/20
更新日
2020/04/20

お知らせ

みなさん、おはようございます。校長の銭本です。
 今日は4月20日、月曜日。1学期が始まって3週間目になりました。週末の大阪御堂筋の様子をテレビで見ましたがほとんど車も人もいませんでした。大阪市民のみなさんの危険回避の行動力は素晴らしいと感動しました。

 今から43年前、留学のためドイツのハイデルベルクという町に住んでいました。下宿先を見つけるまで1週間ほど郊外のペンションに宿泊していました。そのペンションにはみなさんのような小学生が2人いました。そのペンションにはたくさんのニワトリが飼育されていて、産みたての新鮮な卵をお客さんの朝食に出していました。ある日、食堂に行くと2人の子どもがお母さんに叱られています。

お母さん 「卵を10個、とってきてとお願いしたわよね」
子ども 「うん」
お母さん 「なぜ、一度に10個の卵をボールに入れてもってきたの?いつも何回かに分けて運ぶように言っているよね。なぜ、一度に運んだの?」
子ども 「だって一度に運んだ方が早く用事かすむから。」

 みなさん、お母さんは なぜ子どもを叱っていたと思いますか。お母さんにその理由をたずねてみました。
 「もし、つまずいて転ぶと、一度に10個の卵を運んでいると10個の卵全部が割れ、料理に使えなくなります。3個、3個、4個というように分けて運ぶと万が一転んでも、3個か4個の卵だけて被害がすみます。ドイツでは子ども達に効率よく働くことも教えますが、被害を分散して1度に受ける被害をできるだけ少なくなるようにする働き方を教えます」と説明してくださいました。

 「危機(転ぶ)に対して被害を分散すること」をリスクヘッジといいます。今、新型コロナウィルス感染拡大という大きな危機(みなさんの健康がおびやかされる。みなさんの学習が止まってしまう)が目の前にあります。日本中の人々が5月6日までにこの危機を終わらせようと努力しています。私たち本田小学校の教職員は5月7日からの学校再会をめざして、様々な努力をしています。みなさんが自分自身で学習を進められるようホームページやメールでお知らせをしているのもその一つです。
 また、全員の感染を防ぐため、先生や教職員を4つのグループにわけ、全員で仕事をする日は一週間で1日だけにしているのもその一つです。みなさんの中にはテレビ局のアナウンサーもいくつかのグループに分かれて仕事をされているのを知っている人もいるでしょう。それと一緒です。学校を再会する場合でも、みなさんが感染しないようにリスクヘッジする方法が必要になると思います。リスクヘッジしながらみなさんの学習や生活を大切にして行く方法を、それぞれの先生や教職員に考えてもらっています。みなさんと一緒に学校で学習できる日を楽しみにしています。私たち教職員も知恵を出し合っています。みなさんも、今、家でできる学習や生活の楽しみを見つけ、努力してください。よろしくお願いします。