9月21日(水) 全校朝礼
- 公開日
- 2016/09/21
- 更新日
- 2016/09/25
お知らせ
校長講話(要旨)
みなさんおはようございます。
連休があって、昨日は台風で休校となり、今日はもう水曜日です。運動会まであと少しとなりましたが、これからは一日一日、一時間一時間が大切になってきます。先生の話をよく聞いて、運動会の練習に学習に集中しましょう。
先日、リオパラリンピック大会が閉会しました。日本選手も大活躍しましたが、校長先生が感動したのは水泳の木村敬一選手のことです。「知っている人」(たくさんの手が挙がる)そうですね。水泳競技の視覚障がい(全盲クラス)で銀メダル2個、銅メダル2個を獲得しました。
木村選手は2歳の時にすべての視覚を失ってしまいます。とても元気だった木村少年が外で遊ぶことを心配したお母さんは、プールだと見守れると考え、水泳教室に通わせたそうです。頑張り屋だった木村少年はめきめき力をつけ、パラリンピック日本代表にまでなりました。今ではオリンピック代表と同じ練習をしているようです。
そのことも素晴らしいのですが、校長先生が感動したのは、木村選手が100m自由形の決勝で全力を出し切って、プールサイドに倒れこんでしばらく動けなかったあとのインタビューで、自分を支えてくれた人たちに感謝の言葉を言ったことです。そのあとコーチへの感謝を言おうとして涙ぐんで何も言えなくなったことです。(それぐらい感謝の気持ちが強かったのだと思います。)
木村選手の障がいのクラスの場合は、まったく視力がないので、記録上も安全の上でもターンやゴールには危険が伴います。そこで、コーチがタッピングと言って長い棒の先で選手の体をたたいて、ターンやゴールを知らせるのです。この呼吸が合わないと記録に影響します。自分を支えてくれる人への感謝を忘れない、木村選手は人間としても素晴らしい人なんだと感動しました。
現在、日本の獲得した金メダルの数についての話が多いですが、メダルの数だけでなく、競技を支える人や環境についても考えてみることが大切だと思います。
4年後の東京パラリンピックの目標は「共生社会の実現」です。パラリンピックを通じて障がいのある人もない人も共に輝く社会の実現をめざしています。
これまで、日本社会はバリアフリーとか、ユニバーサルとか、インクルーシブということで環境整備を進めてまいりましたが、その目的は、障がいを持っている人も持ってない人も共にある共生社会の実現です。それには心のバリアフリーが最も重要です。
みなさんも、そういったことを4年後の東京パラリンピックに向けてこれから考えてみて下さい。