学校日記

すべての子どもを見守る!

公開日
2019/04/21
更新日
2019/04/21

学校日記

平成31年4月21日(日)ホリデーコラム5
4月14日放送の「林先生の初耳学SP」(TBS系)で林修先生が“今最も会いたい教育者”と対談された番組ご覧になられましたか?
この日、林先生が訪ねたのは東京都千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長。「宿題の廃止」「定期テストの廃止」「クラス担任制の廃止」といった大胆な教育改革を次々と実行し、今最も注目を集める教育者です。
麹町中学校では宿題と定期テストを廃止し、その代わりに単元ごとの「単元テスト」を実施しているといいます。この単元テストは生徒からの申し出があれば再テストも可能なため、生徒は点数が取れなかった箇所がわかるまで自主的に復習します。それこそが、宿題と定期テストを廃止した狙いだそうです。
「(漢字や英単語の書き取りなどの)宿題なんて意味ない」という工藤校長の主張に、林先生も「僕もそれはずっと言い続けてます」と意気投合。「勉強はやらされているうちは成績伸びないですよ」としみじみ語られていました。
また、2018年からは、新たに「クラス担任制」を廃止して「全員担任制」に取り組まれています。「全員担任制」とは、学年ごとの全てのスタッフが全ての生徒に目を配り、問題が起きたときにはその問題にもっとも適した先生が対処にあたるシステムです。工藤校長によれば、全員担任制の最大のメリットは「人のせいにしなくなる」ことだといいます。
クラスの責任者を固定しないことで、生徒たちは“担任のせい”にできなくなり、自分たちで問題を解決しようとし始めます。また、職員室でも先生一人ひとりが当事者意識を持ち、問題を抱える生徒について積極的に意見交換をするようになったそうです。
「教育をよくしていくためにはすべての大人が当事者でなければいけないし、もっと言えば子ども自身が、自分たちが当事者になるっていう仕組みを作っていかないと。人のせいにすることだけを覚える子どもばかりになりますよね」と工藤校長。クラス担任に責任が集中しやすい現代教育制度に警鐘を鳴らしています。
さらに、工藤校長は「日本社会全体でこの“当事者意識”が薄れているんではないか」「そこを変えるためには、小さい頃から教育を通じて子供たちに当事者意識を持ってもらうことが一番大事じゃないか」とおっしゃっていました。

桜小学校のめざす大人のひとつ「すべての子どもを全教職員で見守る」とは、まさにこの当事者意識を持つことです!責任を薄めるのではなく、みんながその子のことを知ることが、その子に安心感を与え、居場所ができるのです!