学校日記

人の心を動かす!

公開日
2019/06/15
更新日
2019/06/15

学校日記

令和元年6月15日(土)ホリデーコラム33
あの有名なCM、ハズキルーペのCM全てを考えた事業家である松村謙三著、「自分の頭で考える」(角川書店)より、

みなさんが毎日利用する駅から自宅に帰るまでの間に、食べ物屋さんや雑貨屋さんがあると思います。パン屋、カフェ、焼き鳥屋、居酒屋など毎日何の気なしにお店の前を通り、お店の名前や何の店かくらいは認識されていると思いますが、何年もそのお店の前を通るが、一度も入ったことのないお店も多数あるのではないでしょうか?そう、人は一つの情報だけでは、動かないのです。
そこに、自宅にお店の中の楽しそうな風景が入ったチラシが入っていたり、知り合いから、「あのお店美味しいよ」など複数の情報があると、毎日前を通って知っていながら一度も入ったことがない店に、行ってみようとなるのです。
CMでは、その複数の情報にあたる知り合いや友人が「美味しい店があるよ」とか「これすごくいいよ!」と言ってくれる言葉の代わりに、誰もが知っている有名俳優、女優さんが、テレビで見ているあなたに向かって、「ハズキルーペ大好き」「ハズキルーペ!すごい!」と繰り返し語りかけることで「口コミ効果」以上の力を発揮してくれるのだと思っています。(中略)
やはり、有名俳優、女優がハズキルーペを熱意を持って、心からの言葉で褒めてくれるCMは、見ている人の心を打つのです。そんなにすごいなら買ってみようか、そんなに大好きと気持ちを込めて言われると自分も好きになりそうと思うのは、人の心理だからです。(中略)
経営トップが覚悟を決めれば、劇的に効果のあるCMができると思います。専門家という肩書きに騙されず、静かに自分の頭で考えて、おかしいと思ったことは、やはりおかしいのです。
他人任せが1番リスクがあります。専門家は、あくまで過去の専門家であって、将来の専門家ではありません。将来のリスクを取って勝負するのは、自分しかいないのです。
私はタレントや事務所に忖度することなどはなく、業界のルールや暗黙の了解を慮ることもありません。商品を売るためにはどうすればいいのかということに徹して、CMをつくっています。(中略)
私もたくさんの失敗をしてきました。ただ失敗したなと思ったら、直ちにやめて事業を停止する判断と度胸が必要です。
ダメだと思った事業を続けていると赤字が膨らむだけです。打った手が上手くいくことより失敗することの方が、遥かに多いものです。失敗したなと思ったら、傷が浅いうちにいかに早く切るかが勝負の分かれ目になります。自分の判断が失敗した時は、失敗を自覚し、素直に反省する気持ちが大切です。

どうすればに人の心を動かすことができるのか?CM業界はまさにその核心を追求し続けているのでしょう。授業や学校経営も類するところがあると感じました。人は理論や理屈だけでは動かないものです。人は、感情や感動がなければ動きません。失敗を恐れずに、決断し、チャレンジし、失敗したら、反省し、やり直す!これしかないですね!とにかく、自分で考えて、自分から動き続けることです。