学校日記

学び合いは子どもを守る!

公開日
2019/08/20
更新日
2019/08/20

学校日記

令和元年8月20日(火)サマーヴァケーションコラム16
「深い学び」(田村 学 著 東洋館出版)より、

見えにくいものを見取るためのポイントとしては、次の三つが挙げられる。
一つは、見取るための尺度、いわゆる評価規準をもつこと。「この授業で子供たちにこうなってほしい」というイメージがはっきりとあれば、目の前の子供の状況が十分かどうかがよく見える。「子供の多様な姿を認めるから、規準はなくてもよい」「最初は真っ白な状態で子供を見ましょう」という声もあるが、それは難しい。イメージと目の前の姿を比べることで、子供の学びが見えてくる。
二つは、時間軸で子供の姿をつなぐこと。「昨日はあんな発言だった子供が、今日はこんな発言に変わった」「先週取り組んでいた活動を、今日の授業ではこうやっている」など、子供の学びを時間軸で捉えてつなぐと、子供の思考の具体や変化、学びへの意欲を見取ることができる。
三つは、空間軸で子供の姿をつなぐこと。授業中には、様々な子供の姿が現れる。子供の学びは、子供の姿となって現れる。それは、発言、ノート、絵、表情、身体の動かし方など実に様々である。そうした子供の姿を関連付けると、見えにくい思考の様子、意欲の実体が見えてくる。
こうした見取るための三つの工夫を繰り返し行っていくことで、確かな教師力が身に付いていく。そのことが、学びを促進する「次の一手」を、確実に、しかも学び手の目線で実施することにつながる。と同時に、見えにくかった子供の学びが見取れるようになることは、教師にとってはとてもうれしいことであり、日々の実践への大きなモチベーションとなるのことも間違いないだろう。



子ども見取る力をつけることが、授業のみならず、学級経営全般をよりよくしていくことにもつながるはずである。子どもは自分のことをわかってくれる大人の存在があれば、のびのびと、その子らしい学校生活を送ることができる。「学び合い」を学ぶことは、一人一人の子どもを大事にして、一人も見捨てない教育そのものであるように思います。
これからも、チーム桜は「学び合い」の実践を積み上げ、すべての子どもたちが安心できる居場所のある学校づくりをめざしていきます!