何故から始まる!
- 公開日
- 2019/09/13
- 更新日
- 2019/09/13
学校日記
令和元年9月13日(金)モーニングコラム52
「2020年からの教師問題(石川一郎 著ベスト新書)」より、
東大の入試問題
「もし、地球が東から西に自転していたとしたら、世界は現状とどのように異なっていたと考えられるか、いくつかの観点から考察せよ」
ところで、生徒が先ほどの「もし自転が逆になったら・・・」(※上の問い)という問いについて、授業中に教師に質問したとします。
もしこれが大学入試の問題などではなく、単なる生徒からの質問だったとしたら、次のような答えが教師から返ってくるのではないかと思います。
「そういうことを考えるのは大事なことだけれど、大学に入ってからゆっくり考えればいいと思います。今はまず基本的な知識を学ぶのが先です」
実際にこのように言われた経験を持っている方もいると思います。当たり前、とされていることに対する「何故」という質問や、答えが出にくい質問は、大体の教師は嫌がるものです。
何故かというと、現在の授業は、あくまで試験を見すえて、覚えるべきことだけを教える「勉強」だからです。
まだ3歳の我が愛孫は、言葉も増え、会う度にいろんなことに「なんで?なんで?」と訊ねてきます。正直めんどくさい時もありますが、そこはグッとこらえて、「あのね、これはね、こうこうこうでね」と伝えます。しかも、その時に大事にしていることは、「まだ、小さいからわからないだろうなあ」と大人が勝手に判断して、言葉を簡単にしたり、省略したりせず、きちんと丁寧に子どもに伝えてあげることです。もしかしたら、そこからまた新たな「何故」が、生まれてくるかもしれません。そうしたら、また同じことを繰り返せばいいんです。
子どもから「何故」が出てきた時がチャンスです!子どもの「何故」をいつも大きく受け止めることのできる、「子どもから学ぶ大人」であり続けたいですね。