学校日記

1人も見捨てないこと!

公開日
2019/10/06
更新日
2019/10/06

学校日記

令和元年10月6日(日)ホリデーコラム75
「今すぐ出来る! 全校『学び合い』で実現するカリキュラム・マネジメント」(西川 純 著:明治図書)より、

「学び合い」で一番大事なのは、一人も見捨てないということの軸をぶらさないということです。そこさえ押さえていれば、クラスの成績の良い子が、「その課題が何を意味しており、どのように解決すべきか」ということを広げてくれます。(中略)
例えば知的な障害を持つ子ども、暴言・暴力を繰り返す子どもが含まれていても、絶対に全員達成を求めて下さい。ありがちなのは、そのような子どもが課題達成を出来ないのに、それ以外の子ども全員が出来たとき、「今日はみんな出来たね」とふと言ってしまうのです。これは教師の心の中で「どう考えてもあの子は無理だ」と思っている場合、思わず出てしまう言葉です。しかし、一言それを言ってしまえば、集団の中の賢い子どもが「〇〇さんは出来なくてもいいんだ」と気づきます。一人を見捨てる集団は2人目を見捨てます、3人目を見捨てます・・・際限がありません。だから絶対に全員達成を求めて下さい。
しかし、そうなると周りの子どもが、その子を何とかしようとしてヘトヘトになってしまいます。そしてイライラがつのります。これを避けるためには褒めることです。全員達成を目指している姿を見取り、褒めて下さい。(中略)
この活動で追求しているのは、「その日の問題が出来る出来ない」ではありません。全員が全員を見捨てないということを最後まで諦めない集団づくりです。人間得手不得手があります。結果として最後まで出来なくたっていいじゃありませんか。しかし、全員達成は出来ないかもしれませんが、全員達成を諦めない集団づくりは絶対に出来るはずです。諦めない姿をいっぱい褒めて下さい。そして、それが中学生になったとき、高校生になったとき、大人になったときに「得」であることを、繰り返し語って下さい。何よりも語る教師がそれを信じて下さい。
なお、特別支援学級の子どもの場合、その学級での課題を与えて下さい。その場合、教師の心の中に「こんなことを勉強しているのが見られていると可哀想」と思って課題を与えてはいけません。「人には得手不得手があって当然」と本気に信じて下さい。教師の心は見透かされるものです。逆に、教師が本当に信じれば、子どももそう思ってくれます。







「みんな違って、みんないい!」
「障がいは個性!」
「多様な人の中で学ぶ!」
「互いを尊重する!」
・・・
これらのことを、教師(大人)が本気で信じて、本気で子どもに語れるかどうか!それを語り続けることができれば、1人も見捨てない教育は可能になる!「学び合い」はあくまで手段であって目的ではない!
目的は子どもたちが互いの自由を承認し合え、自分らしく生きることができる力を育てること!「自由の相互承認」これが大事!