本校では、2004年の室戸台風被災70周年を機に、地域の皆様方のご協力を得て慰霊祭を復活させました。今年も地域の方々にご参加いただいて、9/19(金)に慰霊祭を実施しました。犠牲となった18名の方々のご冥福を祈るとともに、慰霊祭の前には避難訓練も実施して、地域の方々とともに「自分の命は自分で守る」ことを学びました。室戸台風当時と比べ、気象予報が格段に発達した今日であっても、地震や局地的豪雨など、人知の及ばぬことがまだまだ多いのが現実です。それゆえ、人間の力が及ばない自然の猛威に対しては、防災とともに減災という考え方が重視されます。本校から二度と災害による犠牲者を出さないことを心に誓いました。
今年は、被災80周年となる節目の年です。室戸台風の悲劇を伝える絵本の作成とともに、慰霊碑横には説明プレートを設置しました。下の写真は、倒壊した校舎跡に建つ、児童デザインによる慰霊碑と、向かって右は新しく設置したプレートです。
室戸台風慰霊碑
1934年9月21日、近畿地方を襲った第一次室戸台風は、未曽有の被害をもたらしました。住吉小学校では、建築以来、数年しかたっていない木造の北校舎12教室が、強風に耐えかね、すさまじい音とともに、濛々たる土煙をあげて倒壊しました。登校していた児童たちは、ほとんどが倒れた校舎の下敷きになりました。すぐに、学校職員、町の青年団、消防署、警察署などの応援を得て救助に全力を尽くしましたが、救援作業はなかなかはかどらず、結果、死者18名、重軽傷者85名(120名とも200名とも言われている)を出す惨事となりました。
室戸台風から70年たった2004年に、亡くなった18名を偲び、「命の大切さ」を学ぶため、第一次室戸台風慰霊祭が再開されました。その取り組みの中で、亡くなった方々の慰霊と、室戸台風での出来事を忘れないように、慰霊碑を建立しようとの声が上がりました。地域・児童からのデザイン公募、選定を経て、創立100周年にあたる2008年9月にこの室戸台風慰霊碑が完成しました。
「平和の鐘 永遠に鳴りひびけ」と書かれた箱の中には、18名の芳名板が納められています。
2014年9月 第一次室戸台風慰霊祭実行委員会
(説明プレートより)