偏見や先入観
- 公開日
- 2020/08/19
- 更新日
- 2020/08/19
すくすく、長吉南っ子!
10年ほど前に研修会で聴いて以来、いつも心に留めておこうと思っているお話があります。有名な話みたいなので知っている保護者の方もおられるかもしれません。
父親が一人息子を連れてドライブに出かけました。しかし、その途中で父親がハンドル操作を誤り、電柱に衝突する大きな事故を起こしてしまいました。父親は即死、助手席の息子は意識不明の重体。すぐに、救急車で病院に運ばれました。
幸いにも、この病院には長年勤める大変腕利きのいい外科医がいました。
「先生、交通事故での大けがです。オペが必要です。お願いします。」
外科医は先程も大変な手術を終えたばかり。そして連日の勤務で疲れ果てていましたが、「わかった。すぐ行く」と言って、急いで手術室に向かいました。
しかし、その重体の子の顔を見たとたん愕然とし、
「えっー! 息子…、これは私の息子だ…」と叫んだのでした。
というお話です。
話を聞いたとき、私は「?」でした。そして、そのあと私はこの答えを聞いたとき、偏った見方をしてしまう偏見や、初めの印象にとらわれ続けてしまうような先入観が、たしかに自分の中にもあるんだな、と実感しました。
みなさんは「あれ?父親は死んだはずなのに」と思いませんでしたか?
「あれ?」となった方はもう一度読んで、ゆっくりと考えてみてください。
——明日へつづく——