学校日記

私の職業体験 5 正社員

公開日
2013/07/02
更新日
2013/07/02

校長室

昭和45年4月上旬、大阪に出てきてはじめての就職、このとき16歳、堺市のあるカメラ店に入社しました。通勤は、今もある俗にいう「ちんちん電車」阪堺線を使用しました。家の多いことと人の多いことにびっくりするほどで勤まるか不安だらけでした。店に入ると高価なカメラがずらりと陳列しており、フィルムの現像もかなり忙しくやっていました。なぜここに就職を決めたか、いまだに覚えていませんが、面接してもらい翌日から勤務となりました。しかし、2〜3日間ぐらい見習いをして退職を決意。 

退職の原因は、事業主(店長)にえらい怒鳴られたことから意欲がなくなった。「写真を現像している時間帯にカーテンを開けて入ってくるな」「お前は理科で光のことを勉強してへんのんか」「アホカ」等など、知っていたらカーテンを開けるわけないやろう。心の中でつぶやきました…「大阪は性に合わんなあ、次の仕事を探そうか」、働かなかったら生活ができないことぐらいは、理解できていました。
結局ここで学んだことは、職人の方は、命がけの仕事であるがゆえに、新入社員には厳しくする、その厳しさについてこれないものは、使いものにならないということだと思いました。しかし、この世界には自分は向いていないと断念したしだいです。