イタリア地震「幼い妹をかばい亡くなった姉」
- 公開日
- 2016/08/30
- 更新日
- 2016/08/30
お知らせ
8月24日、イタリア中部で大地震が起こりました。多くの建物が倒壊し290人以上が犠牲となりました。地震発生から16時間以上経った8月25日未明、がれきの中から2人の少女(姉妹)が発見されました。残念ながら姉のジュリアちゃんは心肺停止の状態でしたが、妹のジョルジャちゃんはほぼ無傷の状態で発見され、命にも別状はありませんでした。
なぜ、同じような状況下であったにも関わらず、妹だけが無傷で発見されたのでしょうか?
『姉が妹をかばうように覆いかぶさっていたから』
たった9歳の少女が自らの身体を盾にして、妹を守ろうとする姿を見た時、救助に当たった消防隊員は「涙をこらえることができなかった」と言います。
8月27日、今回の大地震で亡くなられた方々を弔う国葬が行われました。9歳のジュリアちゃんの棺には、救助隊員のこんな手紙が添えられていたそうです。
「小さなお嬢さんへ」
君をがれきの中から助けだすことが私たちには精一杯で、発見するの
が遅くなってしまったことを、どうか許してほしい。君を見つけた時、
君の呼吸は止まっていたんだ。
でも、私たちができる限りのことをしたことだけは知っていて欲し
い。君は、天使となって空から僕らを見守ってくれているのだろう。そ
して、夜には輝く星になるんだね。
さようなら、ジュリア。君が僕のことを知らなくても、僕は君を愛し
ているよ。
また、国葬を取り仕切った神父は、ジュリアちゃんについて次のように語っています。
「妹の命を守り抜いたジュリアちゃんに敬意を表します。最後まで戦い
抜きましたね。あなたの人生は称えられるべきだ。」
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興を心から願っています。