7月17日(木)終業式
- 公開日
- 2025/07/17
- 更新日
- 2025/07/17
お知らせ
(校長先生のお話)
明日から38日間の夏休みが始まります。普段は忙しくてできないこともこの期間ならいろんなことに挑戦できるのではないでしょうか?校長先生自身も読もうと思って買っていた本を読もうとか旅行に出かけてリフレッシュしようとか、いろいろな予定を立てています。ぜひこの夏休みを充実したものにしてほしいと思います。そんな中でも、中学生の君たちにとって切り離せないものが学習です。夏休み中に出される課題は、普段は振り返ることのできない学習した内容の復習が中心です。
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発表した「エビングハウスの忘却曲線」によると、人の記憶は、1時間後には約60%、1日後には70%、1週間後には約75%、そして一か月後には約80%忘れてしまうそうです。記憶を定着させるには、何度も何度も繰り返し復習することで、記憶が定着し忘れにくくなるのです。勉強もスポーツも遊びも同じなんですね。
勉強するときに注意してほしいのがスマホです。スウェーデンの精神科医でアンデシュ・ハンセンさんが書き世界中でベストセラーとなった本「スマホ脳」という本では、デジタル化が脳に及ぼす影響についての最新の研究が示す恐るべき真実が書かれてあります。まず初めに書かれてあることは、人の脳は進化の過程で、周りの危険や食料のありかなどの新たな情報を得るために新しい環境や出来事といったニュースを欲しがる性質があると書かれています。スマホで送られてくる情報を見たくなる知りたくなるのは、生物学的に必然です。大学生500人を対象に、スマホを教室の外に置いた学生とサイレントモードにしてポケットにしまった学生とに分けてテストを行うと、スマホを教室の外に置いた学生の方が記憶力と集中力が良い結果が出ました。集中するには、スマホをサイレントモードにすればいいという単純な話ではなく、まったく別の空間に置かなければ集中できないということがわかりました。それほどスマホには、人の注意を引き付けるものすごい威力があるそうです。
ほかにもこんなことも書いてありました。ニューヨークタイムズ紙の記者がipadを開発したアップル社の創業者スティーブ・ジョブズへのインタビューに対して「ipadは、そばに置くことすらしない」そしてスクリーンタイムを厳しく制限していると話したそうです。また、マイクロソフト社設立の1人でもあるビル・ゲイツは、自身の子どもが14歳になるまでスマホは持たせなかったと話しています。ジャステイン・ローゼンスタインという30代のアメリカ人は、自分のフェイスブックの利用時間を制限することに決め、チャットの方はすっぱりやめました。このローゼンスタインこそがフェイスブックの「立てた親指(いいね)」機能を開発した人物です。
テクノロジーに精通し数々のヒット商品を世の中に送り出した彼らほど、その魅力が度を過ぎていることを認識し制限した方がいいと考えているのです。
この38日間の夏休み中に、普段できないような経験や学習の復習をし、充実した夏休みにしてください、そして、始業式に元気な顔を見せてくれることを楽しみにしています。
(生徒指導主事のお話)
夏休み中に気を付けてほしいことを2つ伝えます。
・自分の身は自分で守る
・「心の健康」 の2つです。
夏休みは、事件や事故に巻き込まれやすい時期です。危険なところには行かないようにしましょう。また、悩み事があれば家族や友人、学校の先生や様々な相談窓口に相談してください。