全校集会講話
- 公開日
- 2019/12/09
- 更新日
- 2019/12/09
出来事
12月4日から10日までの1週間を、日本では「人権週間」と定めています。なぜ、この1週間が「人権週間」なのかというと、国際連合が今から約70年前の1948年12月10日に「世界人権宣言」を採択し、その採択された12月10日を最終日とする1週間という意味からです。
日本では、この「人権週間」の中で、国をあげて人権問題の解消や人権意識の向上について取り組むとされており、今年のスローガンは「みんなで築こう 人権の世紀 〜考えよう 相手の気持ち 未来へつなげよう 違いを認め合う心〜」となっています。
しかしながら、いじめや児童虐待、インターネット上で他人を誹謗中傷するなどの人権問題が全国的に数多く起こっています。この現実をふまえ、この「人権週間」の機会に、今一度人権について考えてほしいと思います。
和歌山県の中学生が書いた詩を紹介したいと思います。
『小さなヒーロー』
世界は悲しみであふれている。
今なお各地では内戦やテロの恐怖におびえてる人がいる。
食べ物がない人がいる。
小さくても助けを求めている人がいる。
だから私は、たくさんの人のピンチを救うヒーローに。
誰からも愛されるヒーローに。
世界を平和で包むヒーローに。
でも、そんなヒーローにはきっとなれないから。
私はごく普通の人間だから。
でも、だったらせめて、誰かの悲しみを一緒に分かち合える人に
なりたい。
誰かの隣で一緒に泣いてあげられる人になりたい。
世界中の人を救う大きな力はなくても、
誰かの手を握ってあげられる小さな力さえあれば、
きっと誰でも、誰かの小さなヒーローになれる。
世界中が小さなヒーローであふれますように。
皆さんには、一人ひとりの人権を大切にできる思いやりのある人であってほしいと思います。