学校日記

【全学年】お話で世界旅行(12月8日)

公開日
2025/12/11
更新日
2025/12/11

学校生活

 今日のお話で世界旅行は「しあわせの王子」というお話でした。このお話はもともと、 アイルランドの作家オスカー・ワイルドが子ども向けの短編小説として1888年に発表したものです。

 町を見下ろす高い塔の上に美しく装飾された黄金の王子の像がありました。王子は町の不幸な人たちの様子を嘆きながらただ立っていることしかできませんでした。ある日、冬を超えるためにエジプトへ向かっていたツバメが一晩を過ごすために王子の像の足元に泊まりました。すると王子の像から大粒の涙が落ちてきて、ツバメに語りかけてきました。「ツバメさん、僕のサファイアの目を町の不幸な人に届けてもらえないだろうか」。ツバメと王子の優しくも悲しいお話。

 優しさとは?人のために働くとは?と考えたくなるお話の一つですね。原作では最後にある種の救いも提示されます。絵本によっては、原作の小説とは違うしめくくりのものもあるようです。そこにヨーロッパのお話らしさを感じることもあるかもしれません。

 いろいろな国のお話を読むときに、その国が寒い国なのか暑い国なのか、大きな大陸の一部なのか島国なのか、どんな歴史をたどってきたのか。絵本の中にもそういうお国柄というようなものが感じられる瞬間があるかもしれません。高学年の皆さんなら、そういったお話の向こう側に目を向けて、お話での世界旅行を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。