学校日記

9/11 3年学年集会「小さな命」

公開日
2019/09/11
更新日
2019/09/11

お知らせ

 9月11日(水)朝、3年の学年集会があって、渡邊学年主任が「小さな命」の重みを感じたエピソードをお話されました。

 結婚してしばらくは子どもがいなかったこともあって、妻が「犬を飼いたい」と言い出しました。私は当時犬が苦手だったのですが、ペットショップに一緒に行って、黒い小さな女の子のワンちゃんを飼うことにし、キャンディと名付けました。犬嫌いなはずの私でしたが、その可愛さにもうメロメロ。1年後にさらに1匹、これまた真っ黒の男の子のワンちゃんを飼うことにし、コロンと名付けました。
 ようやく長男が生まれると、家はますます賑やかに。2匹が子どもに添い寝してくれたことや、子どもが初めて犬を名前で呼ぶようになったこと、そして子どもが一緒に犬と散歩するようになったことが懐かしく感じられます。最近では人間の子どもの成長を感じる一方で、犬のほうは少しずつ歳を感じさせられるようになりました。長男が「長生きしてや」と言いながら、2匹の老犬の世話をよくしてくれていました。
 6月のある日、コロンがしんどそうにしていたので動物病院に連れていきました。病院でさらに容態が悪くなり、あとから妻が駆けつけたときには、獣医さんの必死の救命措置で何とか命をつないでいる状態でした。2人でコロンを抱き上げ「つらかったな。おうちへ帰ろ。」と声をかけると、ふうっと大きく息をはいて、そのまま亡くなりました。まるでロウソクの炎が消えるかのようでした。実は腎臓の持病があったのですが、それにしても突然な出来事でした。家に連れ帰った亡骸を長男はずっと抱えて泣いていました。翌日には、花やおやつを添えてささやかなお葬式を行いました。
 今でも1匹少なくなった家に戻ってくると、コロンと確かに10年過ごしたはずなのに、それが夢だったのかなと錯覚する時があり、切なくなります。私にとっては人生の5分の1にしか過ぎない時間でしたが、小さくて短かった命の重みをひしひしと感じているところです。