おはようございます。天候の悪い日が続いており、なかなか運動場で全校集会を開くことができません。夏休みの間を含めてこれまで部活動や学習活動などで成果をあげた人の賞状伝達やその披露ができていません。何らかの形で頑張りを称えたいと思っていますので、もうしばらく待っていてください。
さて、今年の夏は大変暑かったですが、9月に入って秋が一気にやってきたような気がします。9月は「長月」と呼ばれます。なぜ「長月」と言われるかというと、諸説あるようですが、夜がだんだん長くなってくる時期なので「夜長月(よながつき)」が「長月」になったという説が有力だそうです。
始業式では途中で雨が降ってきたので、寝屋川の事件について触れて、自分の身の安全をしっかりと守ってほしいというお話しかできませんでしたので、その時にしたかったお話をしたいと思います。夏休みに先生が読んだ本に書いてあった話です。
今、幅30センチ、長さ5メートル、厚さ10センチの鉄板があったとします。頭の中で想像してみてください。もちろん、鋼鉄製ですから、人がその上に乗ってもたわむことはありません。この鉄板を体育館の床の上に敷いて、この上を歩けますか。誰でも簡単なことだと思うでしょう。
それでは、この鉄板を200メートルの高さのビルが並んでいる屋上に渡して、その上を歩けるかと言えばどうでしょう。風はまったくなくて、体育館の中と同じ条件としたらどうでしょう。もちろん、200メートルの高さですから、落ちれば命を落としてしまいます。ほとんどの人が無理というでしょう。でも、体育館の床に敷いた鉄板の上とビルの屋上に渡した鉄板の上を歩くのでは、求められる身体能力はまったく同じはずです。
では、ビルの上ではなぜ無理なのでしょうか。皆さんは、体育館の床の上に敷いた鉄板を歩くときに、失敗するイメージを持ちますか。おそらく持たないでしょう。でも、200メートルの高さに渡された鉄板だとどうでしょう。「高いな、怖いな、落ちたら死ぬな」と失敗するイメージを強く持つのではないでしょうか。このように、人間は「失敗のイメージ」を抱いた瞬間に身体的能力が圧倒的に低下するそうです。
つまり、「苦手やなぁ」「うまくできないのでは」「いややなぁ」「この教科はきらいやなぁ」、こんな風に思った時点で、せっかく持っている能力が低下してしまうのです。大切なことは「好きだ」「できる」と思い込むことだそうです。この2学期、ぜひ実践してみてください。きっと、変化が訪れることだと思います。
2学期も始まり、1週間が経ちました。1時間1時間の授業を大切に充実した学期にしてほしいと思います。
校 長 山 崎 英 志