合唱コンクール、文化発表会と2学期の大きな行事が無事終わりました。10月も後半となり、勉強に読書に、また、運動をするにも快適な季節となってきました。この間から、若江先生が全校集会でも告知してくれていますが、読書週間が始まります。
4月に3年生が受験した「全国学力・学習状況調査」の結果で意外だなと思ったことがあります。「学校の授業時間以外に普段1日当たりどれくらいの時間、読書をしますか」という問いに「まったくしない」と答えた人がどれくらいあったと思いますか。52.2%です。すなわち半分の人が普段まったく読書をしていないという結果でした。
また、「学校の図書館や地域の図書館にどれくらい行きますか」という問いでは、まったく行かないと答えた人は、69.6%、なんと7割近い人が図書室や図書館を利用していないという結果でした。これには、少し驚きました。
大学生に対する調査でも、「本をまったく読まない」と答えた割合は40.5%、1日の平均読書時間は26.9分だったそうです。思っている以上に読書離れが進んでいる現状があります。
確かに、インターネットが普及し、必要な情報はクリック一つで得ることができます。しかし、その時に情報を得られたとしても、簡単な方法で手に入れた情報は自分の力にはなりません。必要があってから読書を始めるのではなく、いろいろな本を読むことによって自分の中に知識の引き出しをたくさん作り、そこから問題解決のヒントを見つけていってほしいと思います。
読書は習慣です。まず、その習慣の無い人にはぜひその習慣を身に付けてほしいと思います。先生も、本を読むのが好きです。少しの時間があれば本を開きます。皆さんにも、毎日3食食べるのが当たり前のように、どこかで時間を見つけて本を読む、そんな人になってほしいと思います。
以前、先生が読んだ本の中に「読書というものは、自分のあったことのない、または、たぶん会うことのない、それこそ世界のあらゆるところで、あらゆる時代で、いろんな人生を送ってきた人々の考え方と直接コンタクトをとれる受信機である」とありました。まさしく、そのとおりだと思います。
3年生は進路選択の時期が迫ってきていますが、気分転換にも読書はもってこいです。読書週間をまたず、意識して読書をしてみてください。
校 長 山 崎 英 志