11月に入っても暖かい日が続いていましたが、先週金曜日ぐらいから急に気温が下がり、いよいよ寒い冬がやってきた感じがします。木枯らしが吹いたという話を聞いたことがあると思いますが、近畿地方ではすでに10月25日に木枯らし1号が吹いたそうです。木枯らしと呼ぶには条件があって、初冬に吹く北風で、風速毎秒8m以上、気圧配置が西高東低の冬型になっているということが条件だそうです。
冬に吹く木枯らしに対して春に吹く強い南風のことをなんというか知っていますか。春一番と言います。春の風は一番、二番と数えるのに、木枯らしは1号、2号と数えるのは、木々の芽吹きをもたらす春の風は人々が待ち望んでいるのに対して、寒さを連れてくる木枯らしは嫌われ者なので、台風と同じように1号2号と数えるという説があるそうです。
寒くなってきて、朝布団から出たくない、もう少し寝ていたいという誘惑に負けそうになる季節でもあります。朝時間がなくて朝ごはんを食べずに来ている人はいませんか。
皆さんの脳を働かすためのエネルギー源は何か知っていますか。車に例えるとガソリンにあたるものです。一番エネルギーになるのはブドウ糖だそうです。このブドウ糖は皆さんが食事をすることで作られます。脳は、皆さんが眠っている間でもブドウ糖を消費しています。だから、朝になると車で言えばガソリンが空になっている状態になっています。朝ごはんを食べなければいけない理由の一つはここにあります。朝ごはんを食べないで学校にくるというのはガソリン切れの状態で学校に来ていることになります。そんな状態では授業の内容も頭の中にしっかり入ってきません。
また、人は日が昇る午前5時頃から7時頃の間に太陽の光を浴びることによって、体の中にセロトニンという物質ができるように作られているそうです。このセロトニンという物質は人間の心の安定を保つ物質でもあります。いわば、人間と動物を分ける理性を作り出す物質でもあるわけです。いらいらしたり、切れたりすることを防ぐ物質でもあります。
寒くなってきていますが、朝、余裕をもって早めに起床し、しっかりと朝ごはんを食べて、太陽の光を存分に浴びながら気持ちの余裕をもって登校すれば、セロトニンが作られブドウ糖が脳を動かし、学校でのいろいろな活動がより進むという事です。
寒さに負けず、意識して取り組んでみてください。
校 長 山 崎 英 志