12月に入ってもあまり厳しい寒さはまだやってきていませんが、暖かい時に比べると朝布団から出たくない、もう少し寝ていたいという気持ちは誰もが持つと思いますが、気合を入れて朝遅れないように頑張ってほしいと思います。先週の集会では人権週間のお話をしましたが、その前の週の集会で朝ごはんを食べることの大切さや、朝の光を浴びることの大切さについてお話ししました。今日は朝起きることについて少しお話をしたいと思います。
さて、皆さんは朝どのようにして起きていますか。目覚まし時計を鳴らして自分で起きている人や家の人に起こしてもらっている人が大半だと思います。みんなの中に、自分で起床時間を意識して何にも頼らず自発的に起きている人はいますか。ほとんどいないのではないでしょうか。
高校生が授業中に居眠りが多いということから始められた研究があります。1日5時間という短めの睡眠を4日間続けて、寝不足の状態で数字に反応してボタンを押すテストをして、覚醒度、つまり頭がすっきりしているかどうかを比較した研究です。この研究では、寝不足の状態でも、目覚まし時計に頼らず自分で起床時間を意識して目覚めた方が、反応時間が朝で12%、眠たくなってくる昼の2時で20%も短くなるという結果でした。つまり、頭がさえた状態になっているということでした。
ということは、自発的に目覚めれば、1割から2割増しの覚醒度が得られるという事です。また、目覚まし時計にたよらない、親に起こしてもらわない、自発的に起きる人は、副腎皮質刺激ホルモンの分泌が起床1時間前から高まるなと、体があらかじめ準備を始めるそうです。その日が試験の日なら、それだけ頭がさえて実力が発揮できるということです。
起きる時間を強く意識する訓練を1週間続けると8割ぐらいの人が目標時間の前後30分以内で目覚めることができるようになるという研究結果もあります。特に3年生の人は、入試が近づいてきています。十分に睡眠をとることが一番ですが、自発的に目覚めることで、その日の覚醒度を高めることができます。学校がある時はなかなか自発的に起きる練習をするのは難しいかもしれませんが、冬休みが近づいています。ぜひ、寒いこの時期、自発的に目覚めるということを意識して取り組んでみてほしいと思います。
校 長 山 崎 英 志