1年生を迎え、今日から新たな学年がスタートします。まずは、心をしっかりとリセットしてください。「心機一転」という言葉を知っていると思います。「何かをきっかけにして、すっかり気持ちが入れ替わり、よい方向に変わること」ということです。
新しい学年になったこの機会に「心機一転」して、気持ちを新たにしてスタートをきってほしいと思います。先生たちも転勤や退職した先生方を送り出し、新しい先生方を迎えて、心機一転、みんなといっしょに頑張っていこうと決意を新たにしています。
さて、先日テレビを見ていますと、花屋さんで売っているような花を作っている園芸農家の様子が放送されていました。何気なく見ていたのですが、花を栽培している農家の方、もう、だいぶお年を召された方のように見えましたが、その人が花を栽培している土に指を突っ込んでなめておられるんですね。レポーターの人がなぜ土をなめているのかと尋ねたところ、なめてみるといい土になっているかどうか確かめているとのことでした。花は土が命、しっかりと栄養分のある土を作らないと、きれいでしっかりとした花は咲かないとおっしゃっていました。なるほどなぁと思いました。
そこで、皆さんを花に例えるとどうでしょうか。今後、一人一人が大きく立派な花を咲かせるために、この土にあたるものはなにか。それは、生活態度です。もうすぐするとチューリップが美しく咲いて目を楽しませてくれますが、チューリップも勝手に咲いたのではなく、昨年の9月から10月にかけて土を作り、球根を植えて、冬の寒い時期を何か月か土の中で過ごし、春になって立派な花を咲かせるわけです。
このように花は土をしっかりとしたものにしないと、美しくしっかりとしたものになりません。これは、他の作物でも同じでしょう。先ほど、皆さんにとっての土は生活態度だと言いました。人間も、生活態度をきちんとして心を耕さないと、みんなの持っている素晴らしい可能性や才能は枯れてしまいます。
この生活態度とは、基本的生活習慣とも言われます。朝、決まった時間に起きて、きっちり朝食をとり、遅刻しないように余裕を持って登校する。学校では、挨拶と返事をしっかりし、一時間一時間の授業を大切にし、清掃や行事に対して積極的に取り組む。部活動をする人はしっかりと取り組み、家に帰れば遊びたい気持ちを我慢して決まった時間は勉強し、次の日の準備をして、決まった時間に寝る。この毎日の繰り返しが、皆さんを大きく成長させる栄養たっぷりの土づくりになります。
これから新しい年度が始まります。自分を成長させるための土づくりをしっかりやり、学習でも部活動でも大きな成果が出せるように頑張ってほしいと思います。
校 長 山 崎 英 志