5月も今日で終わります。早いもので1学期も半分が終わりました。
さて、昨日5月30日は「ゴミ0の日」でした。何故かはわかりますね。もともとは関東地方で環境美化運動の一環として始まり、それが各地に広まっていったそうです。
阪南中学校には高校の先生をはじめ、多くのお客さんが来られますが、きれいな学校ですねと褒められることがよくあります。管理作業員さんが朝早くから、みんなが気持ちよく登校できるように、学校の周りを清掃してくれているのは、朝練にきている人は知っていると思います。
学校を綺麗にみんなが気持ちよく過ごせるためには、もちろんゴミを落とさないのは当たり前のことですが、毎日みんなが行う清掃も非常に大切なことです。
以前、何人ものオリンピック選手を育てているコーチの話を聞いたことがあります。その人がまだ若かった頃、毎日本当によく練習して試合に参加するのだけれど、本番になるとどの選手も力が発揮できず、予選落ちを繰り返すということがあったそうです。そんな時、先輩のコーチから練習も大事だが、「心を磨くことも大切だ」と聞かされ、京都にあるお寺に座禅に連れて行ったそうです。
座禅を組んで心を磨けば、きっといい成績につながるに違いないと思い、真剣に取り組んでいたそうですが、お寺にこもって4日目にそのお寺の一番偉いお坊さんが帰ってきたそうです。早速、そのコーチは挨拶に行って「選手の心を磨くために座禅を組ませてもらっています」と言ったそうです。すると、そのお坊さんは「無駄なことは止めなさい。一週間や二週間、たとえ、一か月座禅を組んだところで心は磨けるものではありません」「見えない心を磨くには見えるものを磨きなさい」と言って、この選手たちは掃除をしていますかと尋ねられたそうです。
そこでコーチは、「この選手たちは世界を目指す選手なので、掃除は二軍の選手がやっています」と答えました。すると、「それが間違いじゃ。今すぐ座禅など止めて選手を連れて帰って、掃除を徹底的にさせなさい」「掃除をすれば、心がすがすがしくなる。特に人が嫌がるところを掃除すれば、心が磨かれるものだ」とおっしゃったそうです。
そのコーチは、そのお坊さんの言うとおり、一流選手こそ誰よりも早く来て徹底的に掃除をさせるという方針に転換したそうです。最初は、なんでこんなことをしなければならないのかと文句を言っていた選手たちも、日が経つにつれ掃除をすれば気分がすがすがしくなり、練習にも身が入ることを実感してするようになり、試合で実力が発揮できるようになっていったということです。
たかが、掃除。されど、掃除です。掃除と成績に何の関係があるのかと思うかもしれませんが、生活態度と成績は大変関係あるものです。しっかりと取り組んでほしいと思います。
校 長 山 崎 英 志