9/11 お昼の放送スペシャル 復習編
- 公開日
- 2018/09/11
- 更新日
- 2018/09/11
お知らせ
今日のテーマは「おでん」です。
クイズです。「おでん」を漢字で書くとき、正しいのはどれでしょう。
1.お伝 2.お田 3.お殿
正解は2.「お田」です。
「おでん」は、室町時代に関西ではじまったと、言われています。
このころの「おでん」は今の「おでん」と違い、具材を焼いたり昆布(こんぶ)出汁(だし)で煮込んだりして味噌(みそ)をつけてたべるものでした。
今でいう「味噌田楽(でんがく)」です。この「田楽」の「田」に丁寧にする接頭語の「お」をつけて、「おでん」というようになります。
この味噌田楽の「おでん」が関東に伝わります。
そして、関東の人は、煮たり焼いたりした具材に味噌をつけていた「おでん」の出汁に濃口醤油(こいくちしょうゆ)やみりんを入れて味をつけ、そのまま食べる料理に変化させます。
そして、この醤油出汁で煮こんだ「おでん」が屋台や振り売りで江戸の町のあちこちで売られるようになり、大ヒットします。
それから、江戸では、この醤油出汁煮込み料理が「おでん:となりました。
この江戸で大ヒットした「おでん」が関西に逆上陸してきます。
関西では「おでん」といえば「味噌田楽」ですので、区別するために違う名前を付けます。
「関東から来た煮物・焚(た)き物」ということで「関東煮」、読み方は「かんとうだき」、ではなく「かんとだき」、まんなかの「う」を取ってしまいます。
調理法も、関西人は薄味を好みますので、使う醤油を薄口醤油(うすくちしょうゆ)に代えてしまいます。
こうして関東には、濃口醤油で煮こんだ「おでん」が存在することになります。
関西には「味噌田楽」の「おでん」と薄口醤油で煮込んだ「関東煮(かんとだき)」の両方が存在することになります。
しかし、現代の関西では「味噌田楽」という料理もなじみがなくなり、「かんとだき」ということばも使われなくなりました。
この続きはまた明日、お送りします。