早いもので3月に入りました。3月は弥生と呼ばれます。漢字で書けますか。弥生時代の弥生です。弥生の弥の字には、「いよいよ」とか「ますます」という意味があります。生は字の通り「生い茂る、草木が芽吹く」という意味で、草木がだんだんと芽吹く時期になったということです。
さて、3学年全体がそろう全校集会は今日が最後になりました。3年生の皆さんは、ちょうど先生の前で、いつも真剣に姿勢正しく先生の話を聞いてくれました。それは、1年生2年生の後輩への見本となるものだったと思います。先生も毎週こうやって皆さんの前でお話をすることが楽しみでした。
今、お昼休みに「感謝のメッセージ」が流されています。とてもすばらしい取り組みだと思います。私たちが生まれて年をとって亡くなるまでの人生で出会うことのできる人は、職業や他の条件によっても違ってきますが、平均して2万人くらいだと言われています。現在、日本の人口が約1億2千万人です。一生かかっても2万人の人にしか出会えないのです。だから、こうして阪南中学校で同じ時期に同級生としてあるいは先輩後輩として学校生活を送ったということは、確率的には奇跡に近いものがあるわけです。
千利休が茶道の心得を説いた「一期一会」という言葉があります。漢数字の一に三学期の期、もう一回一を書いて、人に会うという時の会うと書きます。どういう意味かと言うと「人と出会う時には、もうこの人とこの世で出会うことはない、それくらいの気持ちを持って向き合うことが大切だ。もうこの人と出会うことはない、これが最後なんだと思い、その出会いを大切にしよう」ということです。簡単に言えば、人との出会いを大切にしようということです。
皆さんも、この阪南中学校で出会いともに学んできたわけですから、今後もこの縁を大切につないでいってほしいと思います。
3年生はまもなく卒業です。それぞれが違った進路に向かって進んでいきます。そこでもたくさんの新しい出会いがあると思います。「一期一会」、これからも出会いを大切にしてほしいと思います。