学校日記

図書室より

公開日
2025/09/28
更新日
2025/09/28

できごと

先週の木曜のお昼の放送原稿です。

こんにちは。
学校司書の門野です。
今日ご紹介するのは、
三浦しをん著『舟を編む』(光文社)です。
ドラマや映画になっています。
実はこの本を読むのは2回目です。この前ドラマがやっていたのを見てまた読みたくなったのです。皆さんが普段使っている辞書よりやや大きめの中型辞書、『大渡海』を作る人々の物語です。 
この物語を読むとたくさんの人と長い年月をかけて編まれるすべての辞書が愛おしく思えるのです。読み終わったら、何か調べたい言葉があったら『広辞苑』(岩波書店)を引いてみたくなります。調べたい言葉がなくてもページをめくりたくなります。
ドラマでは辞書への愛を語る松本先生が素敵だと思い、辞書づくりの中心となっていくマジメさんが役にぴったりだなあと思いながら見ていました。馬締というのはあだ名ではなくて、馬締光也という名前の登場人物です。
テレビのコマーシャルで見かけたその人を「あっ、馬締さんがコマーシャルに出てる!」といったら、息子に「いや、その人は有名なミュージシャンだから。普通は馬締さんて言わないから。」と半笑いで指摘されました。
その、馬締さんの想い人の名前が香具矢さんというのです。
馬締さんは満月の夜に香具矢さんに出会うのです。香具矢さんは馬締さんが下宿しているお家の大家さんの孫です。満月の夜に生まれたので香具矢なのです。
もう一つ今日、ご紹介したい本は、
『月学 伝説から科学へ』(今人舎)という本です。
月について科学的ないろいろなことはもちろん日本の月の呼び名などについての解説も載っています。三日月、十五夜みたいな名前の由来について。上弦の月、下弦の月って皆さん見分け方知ってますか?両方とも半分の月なんですが、弦は弓のピンと張ったまっすぐな方です。時間によって、どっちの月も弦が上になったり下になったりします。
ずっとずっと前に学校で習ったかもしれないのですが、全然覚えていません。いつかの理科の先生ごめんなさい。
でも、この本を読むとその見分け方もすっきりわかるんです。わかったからってなんていうことはないのですが、私知ってると思うだけでちょっとワクワクします。次の上弦の月か下弦の月早く来ないかなと、満月より待ち遠しくなります。
ちょっと知ってるを気軽に手に入れられるのが読書のいいことの1つです。