学校日記

◆令和5年度 始業式校長あいさつ◆

公開日
2023/04/10
更新日
2023/04/10

お知らせ

 おはようございます。改めまして、新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。また、2・3年生の皆さんもご進級おめでとうございます。気持ちも新たに、それぞれの人たちが新年度に向けての決意をもって、今日の始業式を迎えたことと思います。今日は、新年度がスタートする特別な日として話をしたいと思います。

 皆さん一人一人が、自分自身を大切にしていますか。地球が誕生したのは約46億年前、私たちに近い人類が誕生したのが、約500万年前と言われています。それ以来、いろいろな進化をして命が繋がり、我々は今、ここにいます。皆さん一人一人は、かけがえのない存在であり、とても大切な存在です。そして、友だちや先生方との出会いを大切にしてください。自分だけではなく、周りの人たちの支えがあって、生きていることを忘れずに、自分自身を大切にした中学校生活を送ってもらいたいと思います。

 また、周りの人に対する気配りが、当たり前にできるようになってほしいです。朝、家族や友だちに、自分から「おはよう」とあいさつの声掛けをしていますか。食事のときに、「いただきます」「ごちそうさま」と感謝をしていますか。目の前にゴミが落ちていたら、拾ってゴミ箱に入れていますか。人が嫌がることをしている人に、「やめようよ」と勇気をもって止めることができますか。周りの人に対する気配りが、当たり前にできる人になりましょう。

 満開だった桜が少しずつ散ってきました。桜は1年のうち、卒業や入学、進学の時期である、3月下旬から4月上旬の10日から2週間だけに咲く、神秘的な木です。そのため、桜の木にまつわる名言がたくさんあります。

「さまざまのこと思い出す桜かな。」

 奥の細道で有名な松尾芭蕉が、44歳の時に詠んだ句です。若い頃、藤堂家に仕えていましたが、主君が若くして亡くなったことにより、俳諧の道に進みました。22年の時を経て、花見の宴に招かれ、主君を思い出しながら、当時を振り返って詠んだそうです。

 私も満開の桜にまつわる思い出はいくつかありますが、今回、縁があって加美南中学校の校長として着任が決まり、3月末にあいさつに来校した時、正門の桜が満開で、凄く立派に感じました。4月からの自覚と責任で、満開の桜を見ながら感動したことを覚えています。松尾芭蕉は、この句を詠んだ一年後、生涯の集大成ともいえる「奥の細道」の旅に出ました。

 満開の桜は同じように見えて、毎年、新しい花を咲かせる生涯青春の桜と言われています。私たちも、満開の桜のもと、それぞれが一生の思い出となる出来事とともに、心の中に新しい花を咲かせていきたいものです。令和5年度が、皆さんにとって素晴らしい1年になることを期待しています。