多言語翻訳
ほとんどの学校に外国籍の生徒が通っています。心和中学校の夜間部でも、中国、韓国、ネパールの人たちが多く通っています。そのため、授業をするときも、お知らせのプリントを作るときも、日本語だけでなく外国語に翻訳する必要があります。
巷によくある翻訳アプリケーションはとても便利ですけど、1度に翻訳できるのは1言語だけだったりしますよね。英語に翻訳したら、次は中国語、次はネパール語、と複数の言語に翻訳するときはちょっと手間です。Wordのドキュメントの翻訳機能も、1度にできるのは1言語です。
本校夜間部のように多国籍の場合は大変です。なので、1度に複数の言語に翻訳できるアプリケーションを作って活用してます。
まずは、日本語を英語に翻訳してみました。これは1言語翻訳です。
中国語、韓国語も翻訳したいときは・・・
同時に3言語翻訳できちゃいます。
さらに、ネパール語も翻訳したいときは・・・
同時に4言語翻訳できましたね。テキストコピーもできるので、便利です。
※ハングルとネパール語は文字化けするので、下記は画像にしてます。
最大6言語、同時翻訳できます。さすがにそこまで需要はないかも?
プリントを作成するときも、授業や取り組みの中でも、パッと複数に翻訳することができれば、言葉がわからなくて取り残されてしまうことを防げるかもしれないですね。
誰一人取り残すことのない「令和の日本型学校教育」ですね。
提示翻訳
一度に複数の言語に翻訳できても、集会のときなど全体が集まる場では、提示するモニターが遠くて見えなかったりして、結局あまり意味が無かったりしますよね。
そのようなときは、離れた場所でも1人1台整備されている学習者用端末(本校はChromebook)を使って、手元で表示させちゃう(しかも異なる言語を)提示翻訳を使います。
先生が翻訳したい文章を入力します。
翻訳文章も確認できて便利ですね。
学習者用端末には、言語を選択して、その言語に翻訳された文章が表示されます。先生用も学習者用も、インターネットに接続していれば線でつないだりする必要はありません。
中国語で表示したい人は中国語を
英語で表示したい人は英語で表示できます。
この機能のちょっと良いところは、「翻訳したい文章を入力する場所」と「翻訳された文章を表示する場所」はどちらもインターネットに接続していれば、「どこでもいい」ということです。
心和中学校の夜間部は、恵美須町の校舎と天王寺中学校内にある天王寺教室の2拠点に分かれています。開校間もないバタバタした中、諸般の事情で、恵美須町の校舎での入学式の翻訳作業を、次のように行いました。
翻訳したい文章を入力する場所=天王寺教室
翻訳された文章を表示する場所=恵美須町の校舎
Teamsオンライン会議のライブキャプション機能や、PowerPoint(クラウド版)の字幕機能を使えば、音声入力したものを翻訳して表示させることはできます。
しかし、複数の言語に同時翻訳はできなかったり、精度は上がっているとはいえ正しく音声入力できないが故に誤った翻訳が表示されたり、文字の大きさが調整できないため高齢の生徒さんには見にくかったりします。式典などの行事では正確さを重視するので、提示翻訳を使用しました。
※翻訳精度はマイクロソフト社のトランスレーターに依存します
※翻訳したい文章を予め入力しておく「予約機能」もあります
※端末がそもそも音声入力できれば、もっと柔軟にアプリケーションを作れそうな予感