全校集会講話
先週金曜日、3年生の先輩たちが素晴らしい卒業式を行い、本校を巣立っていきました。1・2年生の皆さんには、良き伝統を引き継ぎ、さらに素晴らしい相生中学校を創り上げていってくれることを期待しています。
さて、東日本大震災が発生してから11年が経ちましたが、今もなお約3万8千人の方々が避難生活を送っておられます。 今日は、震災に遭われた、宮城県気仙沼市の当時小学校5年生の男の子が書いた「ありがとう」という詩を紹介したいと思います。全国からの支援に対する感謝の気持ちを表した詩です。 文房具ありがとう えんぴつ、分度器、コンパス大切にします。 花のなえありがとう お母さんとはちに植えました。花が咲くのが楽しみです。 うちわありがとう あつい時 うちわであおいでいます。 くつをありがとう サッカーの時とってもけりやすくて、いっしょうけんめい走って います。 クッキーありがとう 家でおいしく食べました。 さんこう書ありがとう 勉強これからがんばります。 図書カードありがとう 本をたくさん買いました。 やきそば作ってくれてありがとう おいしくいっぱい食べました。 教室にせん風機ありがとう これで勉強はかどります。 応えんの言葉ありがとう 心が元気になりました。 最後に おじいちゃん見つけてくれてありがとう さよならすることができました。 また、この男の子は、この詩に次の文を添えています。 震災の後、学校に通えるようになると、毎日のように支援物資を持って帰りました。お母さんは、「感謝だね、ありがとうだね」と言っていましたが、僕はきちんと感謝の気持ちを言えていなかった気がしました。おじいちゃんは、夏はキャンプ、冬はスキー、アトピーの僕を温泉に連れていってくれたり、書ききれないくらい好きでした。3月11日から帰って来ないおじいちゃんを、2ヶ月たったとき見つけてくれたのは、遠くから応援に来てくれた警察の人でした。涙がいっぱい出ましたが、きちんとお別れすることができました。この詩を書くことで、今は元気に学校に通っていること、名前もわからないけど、応援してくださった人たちに伝えたい、たくさんの「ありがとう」を書きました。 私は、この詩を読んで、改めて「人と人との繋がりや思いやりの大切さ」を感じました。皆さんは、どのように感じましたか。感想を聞かせてくれたらうれしいです。 |
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