演題は「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」より「火の見櫓の段」です。雪の降りしきる中、恋する人を救おうと、必死で火の見櫓に上っていくお七の姿を描いた場面です。文楽劇場のように太夫と三味線の場所が設けられ、舞台の上も本公演そのものの火の見櫓が置かれています。太夫さんの声の使い分けや語りと謡曲の謡い分け、三味線の力強いばちさばき、説明を聞いたり体験を見たりしているので、真剣に聞き入っています。そして、本当の人間のように髪を振り乱し櫓を登っていくお七の姿に、みんなじいっと見いっていました。
低学年は退屈するかなと心配していましたが、感想を読んでいると1年生でも人形の動きやそれぞれの技の素晴らしさを感じたようです。何でも本物を子どもの頃から体験させることの大切さを実感しました。