2/3 校長講話「言葉のキャッチボール」
野球をしている人でキャッチボールをしたことのある人は、分かると思いますが、速いボールを投げる人もいれば、ゆっくりとした遅いボールを投げる人もいます。速いボールを投げる人が実力のある選手とは限りません。
たとえ速くても相手(味方)が受けることができなければ意味がありません。実力のある選手は、自分の投げたボールを相手が受けられるかどうか、よく分かっています。だから、相手が受けやすいように投げるのです。 みなさんが、使っている言葉もこのボールと同じです。自分は、ふざけて言ったつもりでも相手が傷つくことがあります。もし、その言葉に加えて相手をたたくというようなことをすれば、決して相手は、遊びとは受け止めません。 大切なことは、ボールと同じように、自分の言葉や行動(態度)が相手にどんなふうに受け止められているのか、相手の様子をしっかり見てほしいと思います。相手のことを考えずに投げるボールを暴投と言います。 みなさんは、友だちのこと、相手のことを考えずに投げる暴投をしていませんか。 もし、暴投をしたら、「すみません」とすぐに相手に謝ります。「すみません」なしで次のプレーを始める人はいません。相手を傷つけたと思ったら、野球のルールのようにまず、「すみません」と謝ってほしいと思います。自分が間違ったことをした、申し訳ないことをしたと思った時に「すみません」と素直に謝ることができる人は、成長します。 アメリカのバスケットボールのトッププレーヤーで構成されているドリームチームが世界大会で負けるのは、それぞれの選手が自分がナンバー1と思っているからです。お山の大将という気持ちで戦っている中では、チームプレーは生まれません。 みなさんの小学校生活も同じで、お互いに弱いところを補いあってこそ、素晴らしい学級、素晴らしい学校と言えます。人と話をする時は、「言葉のキャッチボール」のことを思い出してください。 自分が思う言葉を相手が受け入れやすいかどうか、しっかり考えてからその言葉を口に出してみてください。 |
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