校長室より 5月20日(水)

みなさん、おはようございます。校長の銭本です。
 昨日は勉強嫌いにする方法について述べました。無理やり学習をやらされて、学習ができないからといって人格を否定されるようなことを言われると勉強嫌いになるというお話です。ジョンのお父さんはわが子に勉強ができるようになってほしいと願いジョンにかかわるのですが、ジョンの心は勉強からどんどん離れるという悲しいお話です。しかし、ジョンのお父さんはもともとわが子の成長を願う、いいおとうさんであったはずです。なのに「勉強」がジョンとお父さんの間にあったために二人の関係はちくはぐになりました。
 私も「勉強」のことで、一時期両親と険悪になったことがあります。また、わが子とも「勉強」のことで険悪になったことがあります。「勉強」をする立場と「勉強」を教える立場から経験したことを書きたいと思います。
 まずは「勉強」をする立場から。勉強を頑張っていても、その努力はなかなか現れません。頑張っているのに成績が上がらないとイライラします。そのイライラしている状態に両親から成績のことでとがめられたら怒りが爆発し、親子喧嘩が始まります。こんな経験をしたことがある人もいるかもしれません。  
 私の経験ですが、勉強を頑張って、頑張り続けて、やっと成績にその効果が現れるのが3か月後くらいです。みなさんはもっと早く効果が現れるかもしれませんが、私の場合は3か月でした。その3か月の間、ずっと頑張らないと成績には現れません。もし、両親からなぜ成績が上がらないのかときかれたら、3か月待ってと言って、3か月間頑張り続けてください。きっと、効果がでるはずです。これで親子喧嘩は避けることができます。何か、自粛と新型コロナウィルス感染者の関係と似ていませんか。2週間前の自粛の頑張りが今の感染者数に現れる。新型コロナウィルスが「努力の成果はすぐに現れない」ことを教えてくれているのかもしれません。
 今度は「勉強」を教える立場から。勉強ができるようになるためのスタートは「素直に学習内容を受け止めること」です。3年生の算数で「わからないものを□とする。(求めたいものを□とする。) 問題文の通りに式をたてる。」ということを習います。この「わからないものを□とする」という前提をなかなか受け入れられない教え子がいました。「なんで□にするん?」「答えがすぐにわかるから□にしなくてもいいのとちがいますか?」とこだわってしまって□の使い方がわからなくなった教え子がいました。
 6年生になるとXを使った文字式を学習します。□を使った式と全く同じパターンです。「わからないものをXとする。(求めたいものをXとする。) 問題文の通りに式をたてる。」やはり「わからないものをXとする。」を受け入れられませんでした。結局、中学校にいって方程式が全く分からなかったということを、のちに、教え子から聞きました。「わからないものをXとする。」というような「〇〇を▽とする。」と教科書に書いてあれば、それでまず素直に受け止める。これが勉強をするというレベルでは重要です。
大学生のとき家庭教師をしたことがありました。「2a-a=2」と答案に書いている高校生がいました。「2aからaを引いたら2だ。文字通り2aからaを取る。だから答えは2だ。」と真顔で言われました。2aというのはaが2つある。2つあるaからaを一つ引くとどうなるかという式なんですが、真顔で答えられてぎょっとしました。「あなたの説明は国語としては正しいけれど、数学としては間違っている。国語と違って別な約束事で数学はできている。その問題は、数学の約束事で問題を解けということなんだよ。」と説明するのに苦労しました。高校生になるまで「素直に学習内容を受け止めること」ができていないと修正が大変です。
 みなさんに お願いです。どうか先生の説明をしっかり聞き、「素直に学習内容を受け止めること」を重視してください。
今日は、勉強の努力が成績になって現れるには時間がかかること、「素直に学習内容を受け止めること」が学習の第1歩であることをお話ししました。
 これからMicrosoftのTeamsを活用して、遠隔授業を行います。この授業に参加するには細かい手続きが必要になります。先生の説明を素直な心で受け止め、正しい操作ができるようにしてください。

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