2月号
春はもうすぐ・・・
ついこのあいだ新年を迎えたかと思ったら、もう2月。寒さが本格化する時期です。寒いだけでなく,2月はいろいろな試練や苦しみが多いと言われますが,ただ我慢するのではなく、その大変さに挑戦していく気構えをもって頑張っていきたいものです。 さて、2月3日は節分です。「節分」は本来、季節を分けるという意味で、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していました。特に立春が1年の初めと考えられたことから次第に、「節分」といえばこの時期の節分を指すものとなったようです。日本の伝統的な行事には昔の人のさまざまな知恵や願いがつまっています。是非、ご家庭でも豆まきなどを子ども達一緒に行なっていただき、ご家族のきずなを深める機会にしてほしいと思います。 そして、4日はもう立春です。春の気配を伝えるニュースも聞かれますが、まだまだ風邪や季節型のインフルエンザにかかる心配もあります。子ども達には健康に十分気をつけて過ごしてほしいと思っています。 孔子の教え「自分がしてほしくないことを人にしない!」 最近、携帯電話やスマートフォンなどの普及により、びっくりするような少年犯罪やネット上でのいじめが多く起きています。そんなニュースを耳にするたびに頭に浮かぶことがあります。 論語のお話です。ある日のこと、孔子の弟子の一人である子貢(しこう)が、「たった1つの文字でこれさえ守れば人の道を背かずに生涯を送れるよ、という文字があったら教えてください。」と尋ねました。孔子は、「それは、恕(じょ)だよ。」と答えたそうです。孔子は、付け加えて、「(恕というのは)自分が(人から)されたくないことを人にしてはならない(ということだよ)。」と言ったそうです。 「自分がしてほしくないことを人にしてはならない。」誰でもわかる簡単なことです。この言葉の意味は、とても簡単なのですが、「行う」ことは一生かかっても難しいことだと思います。人の命や物を奪うことなど大それたことをする人は滅多にはいません。しかし、乱暴な言葉を使って悪口を言うこと、機嫌が悪いときに八つ当たりすること、借りた物を返さないことや約束の時間に遅れるといったような些細な「自分にとってしてほしくないこと」もあるのです。そう考えると、「自分にとってしてほしくないこと」を全て人にしない人が世の中にどれだけいるでしょうか。「恕」の精神を実行するということは、とても難しいことに思えます。とはいえ、難しいからと言ってできない訳ではありません。少しずつ少しずつ「自分にとってしてほしくないこと」を人にしないようにしていくことが大切なのだと思います。また、孔子の言う「恕」とは、言い換えれば「いつも相手の立場に立って物事を考える優しさと思いやりの心」とも言えます。このような当たり前の感情を一人一人がきちんともつことができればもっと世の中が平和になるような気がします。「自分がしてほしくないことを人にしてはならない。」これは、これから大人になっていく育和小学校の子どもたちにもしっかりと身につけてほしい考え方の一つだと考えています。 校長 安 藤 直 1月号
新年 あけましておめでとうございます!
新しい年が始まりました。新年をご家族お揃いで穏やかにお迎えられたこととお慶び申しあげます。旧年中は、保護者・地域の皆様にさまざまなご支援・ご協力を賜りありがとうございました。 さて、新年を迎え、子ども達には新たな目標をもって頑張ってほしいと思っています。職員一同、今年も子ども達の健やかな成長のために力を尽くしてまいりたいと考えております。本年も、育和小学校の教育にご理解、ご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。 ものごとを始めるには・・・・ 「即ち(すなわ)除(みそ)日(か)に講(こう)を起こす(お)」の心得で!! 「一年の計は、元旦にあり」と言われます。新年を迎えて子どもたちは、「こんなことを続けよう。」「あんなことも始めよう。」と新たな決意をいだいているのではないかと思います。 しかし、お正月が終わると、いつの間にかそれらの決意が薄らいでしまいがちです。さて、そうならないようにするにはどうしたらよいでしょうか。 これは、江戸時代の学者であった林羅山のお話です。羅山の弟子になりたい者が、大みそかに「先生、来年からぜひ学問を教えてください。」と頼みに行くと、羅山は「君らが、勉強したい気持ちはよくわかった。それほど勉強したいのなら、なぜ来年から始めるのか。学問に区切りはない。早速、今日、今すぐ始めよう。」と大みそかのその日から、講義、つまり勉強を始めたという有名な話です。 明日からは、と考えることは、とても大切なことです。しかし、考えているだけでなかなか実行できない人にはたいしたことはできません。 「即除日起講」(すなわち みそかに こうをおこす)とは、「すなわち、今すぐ、その場で、実行する。」という意味です。 「新しい学年になったら頑張ろうかな。来学期になったらやろうかな。」と考えているなら、考えを改めて今日からすぐに始めることが大事だということです。今やれない人が明日やれる保障はありません。子どもたちが新年にあたって何かを決意したなら、このようなお話を子ども達にして、今すぐ始められるよう、まわりの大人もその環境づくりができるよう応援していくことが大切だと思っています。3学期も子ども達のがんばりに期待しています。 この一年も子ども達の夢や希望、決意に向かう努力を認め、エールを送れる学校でありたいと思っています。今年も重ねてよろしくお願いいたします。 校長 安 藤 直 |