☆★☆育もう子どもの笑顔と地域の和・・・育和小学校☆★☆

12月号

   頑張りました!「土曜参観・作品展」!!
 11月12日(土)に開催しました作品展には、早朝より多数ご来校いただき、本当にありがとうございました。どの学年の作品も一人一人の子ども達が力を出し切り、精一杯表現することができていたと思います。作品展を終えた子ども達の表情からは充実感や達成感が伝わってきました。本当によく頑張ったと思います。さて、今年もあと残すところ1ヶ月。二学期のまとめにしっかり取り組んでいきたいと思います。
12月4日〜10日は、人権週間です!
「ピアノを弾けないピアノの先生」の話(一部省略)
今月は、人権週間にちなんで、埼玉県のある子どもが書いた作文を紹介したいと思います。「ピアノを弾けないピアノの先生」というお話です。

   「ピアノを弾けないピアノの先生」
 ぼくの通っている音楽教室の先生は車イスで生活しています。三十歳を過ぎた頃、原因不明の病気を発症して以来、起き上がることもできない日が続き、何年もの間入院していましたが治らず、自宅で療養することになったそうです。人がそばを通っただけで、全身に激痛が走るという難病でした。病気になる前の先生は、音大でピアノを教えていました。一日十二時間以上も、毎日生徒さんとピアノにむかっていましたが、少しも苦に思ったことはなかったそうです。ピアノを弾くことしかなかった人生の中から突然病気にピアノを弾くことを奪われてしまった先生でしたが、なんと、自宅でピアノ教室を始めてしまったのです。最初の頃は、そうと知ると、去って行ったそうですが、近所の子ども達が通うようになって評判になり、二十年後には全国からたくさんの人が通う大きな音楽教室になっていました。絶対音感のプログラムも作り上げたそうです。ほとんど寝たきりの体ですごい気力です。
 そんなすごい先生も、知らない人から見れば、車イスに乗った障がい者の老人です。道の端に停まっている時に、じゃまだと言わんばかりに頭を叩いて通る心ない人がいるのだそうです。しかも、一度や二度ではないというのです。ぼくは本当に驚き、なんとも言えない気持ちになりました。ぼくが今、ピアノを勉強しているのは、先生が認めてくれたおかげです。誰よりもできないことが多く、他の人と一緒に同じことができないぼくでしたが、先生が心から認めてくれたおかげで、ぼくはピアノが好きになりました。
 先生は物を大切にする人です。穴のあいたくつ下はていねいに縫ってはく。何年も同じ服を大切に着る。ある日、音楽教室のお金をおろしに銀行へ行った帰り、後ろから来た男にいきなりお金の入った封筒を奪われてしまったことがあったそうです。数百万円もの大金が入っていました。あわてて交番に届けに行ったのですが、二人の身なりがあまりにも質素だったので、「そんな大金を持っていたはずがない。」と、おまわりさんに信じてもらえなかったそうです。
 人が人を判断する基準は何でしょう。見た目で判断していないでしょうか。できることや持っている物が多い人は偉い人なのでしょうか?人の価値は持っている物だけではないはずです。先生は三年前の寒い冬の日、小さな風邪がもとで、突然亡くなってしまいました。ぼくは思います。価値ある人は、人の心を動かすことのできる人。人の心を暖かくする人。本当に大切なことを知っている人。自分と他人を大切に思うことができる人です。ぼくの音楽教室の先生は、ピアノを弾けないピアノの先生です。でも誰よりもピアノを弾くことの意味を教えてくれた最高の先生です。

 この作文は、人権の大切さを私たちに教えてくれています。子ども達一人一人が、自分はかけがえのない存在であると同時に他者もかけがえのない存在であることを理解し、互いに尊重し合っていくことが一番大切であることを学校でも教えていきたいと思っています。おうちでも一度、親子で人権について話し合ってみてはいかがでしょうか。
                   校長 安 藤  直

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