☆★☆育もう子どもの笑顔と地域の和・・・育和小学校☆★☆

12月号

   よく頑張ったね!「土曜参観・作品展」!!
11月11日(土)に開催しました作品展には、早朝より多数ご来校いただき、本当にありがとうございました。どの学年の作品も一人一人の子ども達が力を出し切り、精一杯、自分なりの表現することができていたと思います。作品展を終えた子ども達の表情からは充実感や達成感が伝わってきました。本当によく頑張ったと思います。
さて、早いもので今年もあと残すところ1ヶ月。2学期のまとめがしっかりできるように取り組んでまいりたいと思います。

12月4日〜10日は、人権週間!
今年のスローガンは「考えよう相手の気持ち、つなげよう違いを認め合う心」です。
今月は、人権週間にちなんで、宮城県のある子どもが書いた作文を紹介します。
    「輝く未来を生きるために」
私の家族は、六人家族です。父と母、祖父母、私、そして弟がいます。今年中学一年生になったばかりのかわいい弟です。私の小さい頃からの夢は、「弟とけんかをすること」です。よく考えてみれば自分でもおかしい夢だな、と思います。
でも、夢はいまだに叶えられていません。弟が生まれると聞いた時、私は飛び上がって喜びました。私もそうだったのですが、黄疸がひどく、交換輸血を三回もしました。しかし、症状は改善せず、仮死状態に陥り、一命を取りとめましたが、脳に重い障がいが残りました。脳性麻痺のため弟は話す事も、歩く事も、食べる事もできません。家族と出かける際、弟は車椅子に乗っています。すれ違った人にじっと見られたり、小さい子が、「あの子は、何で車椅子に乗っているの。」と質問する声が聞こえたりしたこともありました。うちの家族は普通じゃないのかな。外出する度に幼い心の中で疑問が膨らんでいきました。
私が幼稚園の時です。夏祭りに家族で出かけた際、私はたくさんの視線を感じ、たまらず母親に聞いたのです。「何で皆、弟のことじろじろ見るの。」「皆、かわいいねって見てるんだよ。」と言う母でしたが、残念ながら、私にはそう感じられませんでした。誰もかわいいと言わないことを訴える私に、温かい笑顔で母は答えてくれました。
「恥ずかしいから、知らない人にかわいいって言わないでしょ。私達がその分、かわいいって言ってあげればいいんじゃないかな。」車椅子だから、人と違うから見られることや障がいを卑屈に捉える生き方ではなく、母はありのままを大切に受け入れること、弟の良さをきちんと受け止める必要性を私に教えてくれたのだと思います。
私が保育所に通っている時から、母は弟が皆に受け入れてもらえるよう努めていました。弟を見たことのない友達が、弟を見て「この子、生きてるの?人形?」と聞いてきたのです。母は、小さい子にもできるだけ分かりやすく、説明しました。「大丈夫、生きてるよ。弟なんだけど、ちょっと病気で歩けないの。」その子は「よろしくね。」と弟の手を握り、弟と友達になってくれたのです。私は心から嬉しく思いました。
私は、金子みすゞさんの詩「わたしと小鳥とすずと」が大好きです。誰もが素晴らしい長所があり、「みんなちがって、みんないい。」というフレーズに、勇気をもらえるからです。障がいがあっても、私達と同じように得意なことがあり、人に元気を与えることができる存在だと、私は思うのです。
弟のチャームポイントは笑顔です。音楽を聴いている時、周りにたくさんの人がいる時、弟の表情はとても嬉しそうです。私も学校であった出来事を話してあげるのですが、弟の笑顔を見るととても元気をもらえます。弟の笑顔は、人を癒し元気を与える力があります。
私が小学生の頃、母が迎えに来る時は必ず弟と一緒に迎えに来てくれました。私は弟が大好きなので、本当に待ち遠しい時間でした。私には、障がいのことを多くの人に理解してほしい、という願いがあります。父や母ももちろん同じで、弟を子ども達の輪の中に積極的に連れて行きました。 弟は、私の家族にとって宝物です。障がいがあっても弟はどんどん交流の輪を広げ強く生きています。障がいを持つ人にももちろん人権があり、命の輝きに差はないのだと考えます。弟のように障がいがあっても、自分らしく、輝ける場所を求めて頑張る人を、私はこれからも応援したいと思っています。
誰もが安心して暮らせる社会のため、障がいのある人に寄り添う日々を、私達の本当の豊かさとして大切にしていきたいです。
 「第36回 全国人権作文コンテスト入賞作文集より一部省略」

この作文は、障がいのある人にもちゃんと人権はある、ということを私たちに教えてくれています。この子は、本当の豊かさとは何かということをこれまでの弟との生活経験からしっかり学びとっています。育和小学校でも障がいのある子ども達への理解が深まるよう様々な取り組みを行ったり、ふれあったりする活動を通して差別や偏見のない学校を目指しています。今後ともご理解とご協力をよろしくお願いいたします。おうちでも一度、親子で人権について話し合ってみてはいかがでしょうか。
              校長 安 藤  直


11月号

    読書の秋に、家読(いえどく)のすすめ!
 秋も一段と深くなってまいりました。保護者、地域の皆様には、平素より本校の教育活動にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
 さて、この時期は、昔から「灯火親しむの候」とも言われ、読書に最適の季節です。文化の日を中心に、10月27日から11月9日までの2週間は、読書週間です。
最近は、電子メディアの発達によって、世界の情報伝達の方法は、大きく変容しようとしています。しかし、その使い手が人間であるかぎり、その本体の人間性を育て、かたちづくるのに、「本」が重要な役割を果たすことは変わりありません。
 今年の読書週間の標語は「本に恋する季節です!」だそうです。活字離れが深刻化してきている現在、学校では、子どもたちが少しでも本好きになるように、図書館ボランティアの方に読み聞かせをしていただいたり、定期的にお話の会を開いたり、朝の読書タイムを設けたりしています。
 最近では、1冊の本を読み、楽しさを分かち合う家読(いえどく)が各地で広がっているそうです。面白かった場面の感想を話したり、本の中の会話を真似したりして家族で楽しむのが家読です。また、参加者が読んで面白いと思った本を持って集まり、順番に時間を決めて本を紹介し、それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを行って、「どの本が一番読みたくなったか?」を競うビブリオバトルのイベントも各地で行われています。秋の夜長におうちでもご家族みんなで同じ本に親しんで、ビブリオトークを楽しんでみてはいかがでしょう。
 話は変わりますが、11月11日(土)に学習参観・作品展が予定されています。芸術の秋、子ども達の力作をゆっくりご家族でご鑑賞ください。ご来校をお待ちしています。
      イチョウの葉には思わぬ効果が・・・
 ところで、読みかけの本のページにはさむ栞(しおり)の代わりに落ち葉をはさんでみたことはありませんか?木の葉の中でもイチョウの葉をはさむとよいことがあると言われています。ある有名な大学の図書館でも、新しい大事な本が入ると、必ずイチョウの葉をはさんで本棚に整理していたそうです。なぜイチョウの葉なのでしょうか? 実は、イチョウの葉には虫が嫌いなシキミ酸というエキスが含まれていて防虫効果があると言われています。虫食いのない古文書にはイチョウの葉がはさまれていたという事実もあります。昔の人は、イチョウの葉を着物や書物を守るために防虫剤として利用してきたのです。先人達の知恵は素晴らしいと思います。
 紙はもともと木からできているので、虫の大好物です。しかし、イチョウの葉をはさんでおくと虫が嫌がって寄りつかないということです。
ご存じのようにイチョウの実は銀杏ですが、その銀杏が落ちる頃になると、実の周りの柔らかい部分が腐ってきて、すごくくさいにおいがします。銀杏の腐った部分をじかに触ると、手や肌がかぶれることがあるので十分注意が必要ですが、イチョウの葉っぱには、本を虫から守る働きがあるのも事実のようです。
 読書に適した秋の夜長です。せっかくの機会ですので、その本を守るイチョウの葉を栞(しおり)に使いながら親子での読書を楽しんでみてはいかがでしょうか。学校でも、読書のよさを教職員や図書館ボランティアの皆さんとともに、じんわりと予どもたちに伝えていき、育和小学校の子どもたちを本好きにしたいと思っています。                              
               校長 安 藤  直

10月号

        もうすぐ「育和フェスティバル」!
 朝夕めっきり涼しくなり、秋の訪れを感じる季節となりました。学校では、9月30日(土)に行う「育和フェスティバル」の準備を進めています。「育和フェスティバル」とは、子どもたちが各学級で考えた模擬店を出し、たてわり班でお店を巡るという児童会が中心となって行う活動のことです。保護者・地域の皆様も参加できますので、どうぞ遠慮なくご来校ください。どうぞよろしくお願いいたします。
 私の一番のお気に入りの読み物教材『「正直」五十円分』!
2018(平成30)年度から小学校では「道徳」が「特別の教科 道徳」となり教科化されます。
今は、さまざまな道徳の副読本がありますが、来年度からは検定を受けた教科書が使われることになります。今回は、私が今までの教員生活の中で一番気に入っている道徳の読み物教材を紹介したいと思います。それは、「正直」の大切さを気づかせる『「正直」五十円分』というお話です。

         『「正直」五十円分』
 主人公のたけしと弟のあつしは、野球の練習の帰りにジュースを買いにお店へ行きます。おばちゃんにお金を渡し、お釣りをもらった後、しばらくしてからおつりが五十円足りないことに気付きます。二人は、おばちゃんにそのことを打ち明け、お釣りを返してもらいます。
別の日、二人は、たこ焼きを買いに行きますが、買った直後に、釣り銭が五十円多いことに気付きます。しかし、後ろから来た人に押しのけられ、そのまま財布に釣り銭を入れてしまいます。
たこ焼きを食べながら、正直に伝えに行くべきなのか、そのままにしておくべきなのか、たけしは弟と悩みます。悩んだ末に最後は正直に言いに行くというお話です。さてその結末は?

「おっちゃん、さっきのおつり、まちごうとったで。」
「そうか。ごめんな。いくら足らんかったんや。」
「ちがうんや。五十円多かったから返しに来たんや。」
おっちゃんは、たこ焼きにソースをぬっていた手を止めて、目を丸くしました。
「おつりが少なかったと言われることはあっても、多かったと返し来たのは、ぼくら兄弟が初めてやで。ありがたく、受けとらせてもらいます。」
まじめな顔をしたおっちゃんは、頭を下げて五十円玉を両手で受け取りました。見ていたお客さんたちから、拍手が起こりました。
「お客さん方、おそれ入りますが、ちょっとお待ちください。」
おっちゃんは、そう言うと、できたでのたこ焼きを三こずつわりばしにさすと、ソースをぬって二人に渡しました。
「はい。これは、二人の『正直』五十円分に対する、おっちゃんのうれしい気持ちの表現や。」
「兄ちゃん、『正直』五十円分,おいしいな。」
「もちろんや。」「正直」五十円分のたこ焼きを食べながら、二人は、夕焼けの道を家へ帰っていきました。「正直」に行動することは、周りの人もすがすがしい気分にさせるというお話です。

 日本では今後も、さらに少子高齢化や人口減というさまざまな事態が進むにつれ、これまでなかったような難題が次々と発生することが予想されます。道徳の教科化という改革によって教育がどのように変化するのかを注視するとともに、学校、家庭、地域社会の中でも子どもの道徳性を育む取り組みに力を注いでいかなければならないと思っています。上記のようなお話がいつまでも道徳の教科書に載るような、そんな教育界の未来であってほしいと願っています。
                  校長 安 藤  直

9月号

  さあ2学期の始まりです!
 長い夏休みが終わり、学校には元気な子ども達の声がかえってきました。夏休み中に行なわれた「育和おどり」や「校庭キャンプ」などでは保護者・地域の皆様方にたいへんお世話になり本当にありがとうございました。これらの行事に参加した子ども達は、地域のよさを再認識してくれたことと思います。
2学期には修学旅行、遠足、作品展等たくさんの行事が予定されています。2学期も様々な面で本校教育の推進にご理解、ご協力を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

   もうすぐ敬老の日、「姥捨山(うばすてやま)伝説」に学ぶ!
 9月18日は、敬老の日。現在、敬老の日は、「9月の第3月曜日」と定められていますが、それまでは曜日に関係なく毎年9月15日でした。その日になった理由には諸説あるものの、593年に聖徳太子が身寄りのない老人のための施設「悲田院」を設立した日が9月15日だったからだと言われています。敬老の日は、長年において社会に貢献していただいた高齢者をいたわり、長寿をお祝いする日です。家族間、親族間、地域間の絆、さらに世代間の絆の希薄化が危惧される中、長い年月に渡り築いてこられた、豊富な経験、知識、知恵を高齢者から学ぶことは、とても大切なことです。

さて、日本には昔から「姥捨山(うばすてやま)伝説」が各地に伝えられています。その中には、悲しいお話ばかりではなく、お年寄りに救われる話もあります。例えばこんなお話です。
昔々、年寄りの嫌いなお殿様が「年寄りは、山に捨てる命令」を村に発しました。どうしてもその命令に従うことのできない太郎は、年寄りを隠して住まわせました。ある日、隣国から「灰で縄を作りなさい。できなければ攻め込む。」と言ってきました。灰で縄ができるわけはありません。殿様は弱りはてて、国中の知恵者を募りましたがその謎解きができるものはだれもいません。このことを聞いた太郎は、隠れて住んでいる母に相談しました。母は「塩水に縄を浸して焼けばよい。」と教えてくれました。太郎はこのことを殿様に伝えます。殿様は、太郎の知恵ではないことを見抜き、母親の存在を知ることとなりますが、殿様は改めて年寄りのありがたさを実感します。このことにより年寄りを山に捨てる風習はなくなり、年寄りを大切にするようになったというお話です。

生活が大変で歳をとれば食いぶちを減らすために山に捨てられた昔の老人。世界屈指の豊かさの中、歳をとれば年金を始め多くの恩恵を受けられる現代の老人。これだけ比較すれば現代の年よりの方がはるかにいいように思いますが、人と人との絆が失われ、介護、認知症の不安を抱えつつ、「孤独死」「無縁社会」と向かい合わなければいけないのも事実です。
電通が発表した意識調査では、お年寄りが「敬老の日にしてもらいたい事」として、「モノ」より「会話」という結果が出ていました。お年寄りの方は、私たちが考える以上にコミュニケーションを希望されていることがわかります。
ですから特に「敬老の日」だからではなく、常日頃からお年寄りの方には温かく接することが、とても大切なことだと思います。最近では認知症のお年寄りの方を子ども達が見守る取り組みを始めている地域もあります。これからも見守られながら、見守っていくという未来型の地域社会の形成者として育和小学校の子ども達を育てていかなければならないと思っています。      

              校長 安 藤  直

校長室だより 7月号

      本格的な夏の到来です!
 梅雨明けが待ち遠しい頃となりました。曇り空の合間にのぞく太陽はまぶしく、本格的な夏の到来を予感させます。プールからは子ども達の元気な歓声が聞こえてきます。先月、行いました運動会には保護者の皆様をはじめ、地域の皆様方にも多数ご参加いただき、ありがとうございました。これからもさまざまな取り組みを工夫してまいりたいと思いますので、これからもご理解・ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

   小さな力でも何かを変えることができる!
 南米エクアドルの先住民に伝わる物語「ハチドリのひとしずく」
 辻信一監修の「ハチドリのひとしずく」(光文社)という本をご存知でしょうか。辻さんの名前は、知らなくても、毎年、東京や大阪で開かれる「100万人キャンドルナイト」のイベントはご存知の方も多いのではないでしょうか。1年でたった2日。それも夏至と冬至の夜。それぞれたった2時間。電気を消してキャンドルを灯し、「ためいきのようなひととき」を思い思いに過ごす。これが「100万人キャンドルナイト」です。
辻さんはこの「100万人キャンドルナイト」の呼びかけ人であり、 スローライフの提唱者として、国内外に知られている方です。 
この本では、冒頭に南米エクアドルの先住民に伝わる物語「ハチドリのひとしずく」を紹介しています。これは、本当にとてもとても短いですが、なかなか考えさせられるお話です。
 『ある時、アマゾンの森が燃えていました。森に住む動物たちは、われ先にと逃げて行きました。けれども、クリキンディという名のハチドリだけは、 行ったり来たり、くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは、 火の上に落としていきます。
 それを見た大きな動物たちは、「そんなことをしていったい何になる。」とクリキンディを笑います。 クリキンディは「私は、私にできることをしているだけ。」こう答えました。』
たった、これだけのお話です。
読んでみると思わず、「そうだ、頑張れクリキンディ」と思ってしまいます。そして、自分は、笑って見ているだけの動物にだけは なりたくないと思ってしまうのです。
 辻さんは、この「ハチドリのひとしずく」を元に「ハチドリ計画」という活動をしているそうです。個人個人が自分にできることをして、 地球を住みやすくしようという運動です。なるほど、なかなかおもしろい興味深い活動です。
例えば地球温暖化や数々の環境問題などを前に、私たちは絶望したり、あきらめたり「どうせ自分一人が動いたって、何も変わらないよ。」と思ってしまいがちです。そんな時、このハチドリの物語を思い出すことで「いや、私にもできることがある!」とひとしずくの勇気を得ることができます。
 学校や地域でも同じです。一人一人が少しのことでも自分のできることを実践していけば、もっとすばらしい育和小学校、もっともっと住みやすい育和地域をつくっていくことができるのではないでしょうか。これからもハチドリのクリキンディのようなハートをもった子ども達を一人でも多く育てていきたいと思っています。                    
         校長 安 藤  直

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