3年生修学旅行は10月1日(火)〜3日(木)です。

卒業式式辞

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<式辞>
 桜の木の枝に、小さな赤い芽がつき、春の準備を始める季節となりました。
 第六十八期生、百四十三名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんはこの伝統ある成南中学校での三年間を含め、九年間の義務教育の課程を、本日修了されました。心からお祝い申しあげます。
 また、ご来賓の皆様におかれましては、公私何かとご多用の中、晴れの巣立ちの日にご臨席を賜り、花を添えていただきましたこと、高い所からではございますが、厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。
 さて、卒業生の皆さん。先ほど、一人ひとりに卒業証書を授与しました。まっすぐ見つめる目、堂々とした態度に胸を打たれました。この成南中学校で仲間とともに学んだこと、創り上げてきたこと、それらがすべて込められている卒業証書です。過ぎ去った三年間を静かに振り返り、これからの決意を新たにする時です。
 みなさんが入場して来た時に、吹奏楽部が演奏していた曲は「花は咲く」。復興支援のテーマソングです。今から五年前の今日、三月十一日は、東日本大震災が起きた日です。皆さんは「水を汲む少年」の話を知っていますか?当時、皆さんと同じ、小学校五年生だった少年です。震災直後、特大の焼酎のペットボトルを右手と左手に持って、1キロ離れた井戸まで毎日がれきの中を、水を汲みに行った少年のことです。
 想像してみてください。小学校五年生が一キロ離れた井戸まで、毎日八リットルの水を抱えて、一日三往復、多い日には六往復するのです。こんな大変なことを一か月半も、どうして少年は続けることができたのでしょう。
 がれきの中に落ちていた「くぎ」が、靴底を貫いて、足に突き刺さったことも、度々あったそうです。でも、ケガのことを誰に言わず、汲んできた水で、背伸びをしながらお米を洗って、「おいしくなあれ」「おいしくなあれ」とご飯を炊き、仮設住宅の生活を支えたそうです。
 俳優の高倉健さんはこの「水を汲む少年」の新聞記事を台本に張り付けました。少年のことを知ったたくさんの人々が「自分も一緒に頑張ろう」と元気をもらいました。その「水を汲む少年」もペットボトルを持っていた手にはバスケットボールを握るようになり、選抜チームにも入るプレイヤーにーなりました。そして、親元を離れて、バスケットで活躍する夢を抱き、みなさんと同じく、中学校を卒業します。
 六十八期生のみなさんも、これまでに色々な困難に出会い、乗り越えてきたことと思います。そして、夢を持って皆さんは卒業します。六十八期生夢とは。
 一級建築士、パティシエ、アニメソングを歌う歌手、介護士、英語を上手に話せるようになること、獣医、ファッションデザイナー、フットサルの選手、消防士、ダンスでいっぱい優勝すること、イラストレーター、甲子園に出ること、十年後には阪神タイガースのユニフォームを着てプレーすること、ネイリスト、整体師や看護師、医者、国際社会で働く人になること。すべて卒業文集に書かれたみなさんの夢です。夢を具体的に描くことで、一歩も二歩も夢に近づいているように感じます。とても楽しみです。
 卒業文集の中から六十八期生のことを伝える二人の作文を紹介します。
◆僕は中学一年のころ、不安しかありませんでした。転校生だった僕は皆と仲良くできるか心配でした。だけど予想ははずれて、みんなとてもいい人で、僕自身、小学校の頃とは違い、よく笑うようになり、友達もできました。それからみんなとの運動会、みんなとの修学旅行、みんなとの休み時間、みんなとの授業など、いろいろなことをして行くうちに「あいつはこうすれば喜ぶ」、「あいつはこうすれば嫌がる」、「あいつにはこれは言ってはいけない」など、最初まったくわからなかった人との付き合い方が、この中学校生活を通して、なんとなくだけど理解することができました。この成南中学校で出来た思い出は卒業しても風化することはないと思います。
 二人目の作文です。
◆私はこの三年間で、とてもすてきな友達関係を築くことができたと思います。小学校の時は、あまり話したりしていなかった子が、今は大の仲良しです。まったく知らなかった子とも、とても仲良くなりました。私がとても落ち込んでいた時、みんなが励ましてくれて、あまり仲のいいというほどでもなかった子たちも一杯励ましてくれて、「私ってこんなにいい友達がたくさんいたんだな」と本当に心から思えました。私に本気で怒ってくれたり、本気で頼ってくれたりしてくれるとき、本当に友達だと思ってくれているんだなと思えます。本当にみんなが大好きです。
 紹介した二人の作文と「水を汲む少年」に共通していることがあります。何かわかりますか?その答えは、宮澤章二さんの《行為の意味》という詩にあります。この詩を皆さんへの、はなむけの言葉とします。
あなたの《こころ》はどんな形ですかと ひとに聞かれても答えようがない
自分にも他人にも《こころ》は見えないけれど ほんとうに見えないのであろうか 
確かに《こころ》は誰にも見えないけれど 《こころづかい》は見えるのだ
それは 人に対する積極的な行為だから
同じように胸の中の《思い》は見えないけれど 《思いやり》はだれにでも見える
それも人に対する積極的な行為なのだから
あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
《心》も《思い》も 初めて美しく生きる
それは 人が人として生きることだ
 六十八期生のみなさん。あなたの夢を支える、大切な仲間や家族がいること、あなたを応援している先生がいることを忘れないでください。そして、心を《こころづかい》にして、友達と接したり、思いを「思いやり」として、友達の話を親身になって聞いたり、一生懸命励ましたり、時には真剣に怒ったりできる人になってください。そして、大切な人を助けることができるやさしい人になってください。卒業する今日の良き日、「今まで、ありがとうございました」と伝えることから始めましょう。
 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。思春期真っ盛りの子どもたちですから、心を痛められたことも多々あったことと思います。お弁当も毎日作ってくださってありがとうございました。六十八期生の子どもたちは、実によく頑張ってくれました。心からお子様のご卒業をお祝い申しあげます。
 平成二十八年三月十一日
           大阪市立成南中学校長 菱田準子

第68回卒業式 その2

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卒業生が歌う「校歌」や「式歌」は圧巻でした。
式歌は「道」
 ゆっくり歩きだそう
 この道 未来へ続く
 さよなら 泣かないで
 忘れないよ
 離れても 愛してます
みんなで気持ちをあわせて、ピアノの伴奏と指揮と一体となって奏でた歌声、みんなの想い出として大切な歌になりましたね。
 卒業生を代表しての答辞では、ひとつひとつの言葉にその時の情景が浮かび、3年間の軌跡を追うことができました。
 保護者からも身に余るお言葉をいただきました。これからも子どもたちのために頑張ろうと決意した時間でした。ありがとうございました。
第68期生、本当にご卒業ありがとうございました。

第68回卒業証書授与式

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 68期生、143名が巣立ちました。少し窮屈そうな学生服とセーラー服に身をつつみ、晴れ晴れとして、また、堂々と卒業証書を胸にしました。
在校生を代表しての送辞にも、先輩に対する感謝とあこがれの気持ちが一杯つまっていました。
保護者の方も大勢おこしいただき、子どもたちの成長を喜ばれたことと思います。
ご来賓の皆様、ご臨席いただき、本日はありがとうございました。
これからも子どもたちの成長をご支援いただきますようお願いいたします。

3月10日 卒業式を祝って

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 今日は3年生の一般選抜の入試日です。朝早くから、それぞれの高校に出向く子どもたちも、元気よくあいさつをして向かいました。
今は、入試問題に真剣に取り組んでいることと思います。
明日に挙行される卒業式にむけて、午後からは準備です。
玄関ホールには家庭科部が作成したフェルトで作成した桜の花びらが飾り付けられました。吹奏楽も卒業式を支える心のこもった演奏の練習をしています。
良き日を迎えるために・・・

3月9日 卒業式の予行

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 卒業生の立ち居振る舞いには、68期生としての誇りとプライドを感じます。校歌や「式歌」も素晴らしい歌声でした。また、指揮者が素晴らしい笑顔をおくり、みんなの歌声を引き出していました。11日の卒業式が楽しみでもあり、さみしくもありますね。
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