本日はお忙しい中を、本年度第1回目の保護者進路説明会においでいただきありがとうございます。
修学旅行も、欠席、遅刻なく無事に終わりました。
そして第1回実力テストが終わり、21日(水)にチャレンジテスト、28日(水)から期末テストが始まります。
いよいよ、入試本番です。
皆さまの中には、初めて保護者としてお子さんの進路決定をご経験される方もおられますでしょうし、上にお子さんがおられてベテランの方もおられると思いますが、ここ数年の進路をめぐる状況は、めまぐるしく変わっています。
ベテランの方にとりましても、上の子と同じというわけには、いきません。
ましてや、ご自分の高校入試の時以来だという方、または他府県から来られた方には大変不安であると思います。
私立高校では、男子校・女子高が共学校になったり、校名が変わったり、公立高校でも、我々のころは8学区制だったのが、9学区制、4学区制になり、ついに学区制が撤廃されました。
また、集団に準拠した評価(相対評価)から、目標に準拠した評価(絶対評価)に変わりました。
また、1年生からの成績が調査書に入るようになりました。
それと、新聞等でご覧いただいていると思いますが、全国学力学習状況調査、府のチャレンジテスト、市の統一テストとも、これまでの知識を問う問題とは傾向が変わってきたことに気付かれていると思います。
しかし、肝心の大学入試が、昔ながらの知識を問う問題のままでは変わりようがないと言われていましたが、いよいよ平成32年度から新しい大学入試へと変わっていきます。
つまり、これまでの知識量を増やすことに主眼を置いた教育から、変化する社会を「生きる力」を育む教育へと転換されます。
知識の暗記・再生を1点刻みに評価する入試ではなく、ある事柄を知っているだけでなく実社会・実生活の中で、その知識を生かして、自ら課題を発見し、成果を発表することができるかどうか。
つまり、新学習指導要領で示された、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」への転換なのです。
具体的な話に入ります。
保護者の皆様も同様、私自身も受験を経験してまいりました。
また、私自身も、3人の息子を抱える父親ですので、その経験も踏まえて、少し話をさせていただきます。
そのまま当てはまらないと思いますが、参考になるところがあれば参考にしてください。
1つ目は、お子さんの進路について、ゆっくりと話をしてあげてくださいということです。
夏休みに、多くの時間をお子さんと過ごしていただかなければなりません。
自分が何をしたいか、何になりたいか、という目標を持たせていただきたい。
目標ができれば子どもは変わります。
苦しい勉強も乗り越えられます。
自分が言われていやだったことは、くどくどと言わない。
せっかく、やる気になっている気をそぎます。
兄弟を比べない。兄弟3人、全く違います。
それぞれの子のいいところを見つけて伸ばしてあげてください。
よく「あなたのことを思って」と言いますが、子供のためにしてやらなければならないことと親の見栄とは違います。
2つ目は、学習環境を整えてやっていただきたいということです。
なにも勉強部屋を与えてくれとか、勉強を教えてあげてくれとかいうのではなく、話を聞いていただき、進路に向けてのモチベーションを高めてあげて欲しいと思います。
勉強しなさいと叱ることも大事だが、学習環境を整える気配りが子どもにはうれしく、やる気になる。
お子さんが勉強を始めたら、テレビを消してあげるなどのご協力をお願いします。
夏休みの長丁場を有意義に過ごすか、無駄に過ごすかということが、あとあと大きく影響しますので、毎日、子どもの変化を見過ごすことのないように、励ましてあげて欲しいと思います。
3つ目は、基本的生活習慣を確立させてあげて欲しいということです。
お子さんたちは、最終的に就職します。
遅刻、欠席をする、敬語を使えない、礼儀を知らない社員を欲しがりません。
まじめに一生懸命仕事する社員しか、雇ってくれません。
高校中退者が約3%、つまり30数人に1人です。
高校に適応できなくて、ほとんど高校1年生でやめてしまうそうです。
そのせいか、就職しても3年以内の離職率が30%、3人に1人です。
早い段階で志望校を見に行かせてください。
制服、部活動、通学時間、雰囲気、一緒に行く友達も影響します。体験入学、学校見学は、公立高校もやっています。
私立無償化については、いつまで続くか分かりません。
そして、すぐには、お金は入ってきません。それまでに、万が一退学していたら支給されません。
副読本、制服代、修学旅行代、定期代も考えなければなりません。
最後に、夏休みを利用して、進路決定の時期までに、歯科、耳鼻科、眼科などの治療を終えておいてください。
間際になって歯が痛い、などということのないようにしてあげてください。
このあと、進路担当より詳しく説明がありますので、お聞きいただき、分からないことは、ご遠慮なくご質問いただきたいと思います。