第73回東陽中学校入学式 106名の新入生入学おめでとうございます。(4月7日)式辞 春爛漫のこのよき日、平成29年度 第73回入学式を挙行しましたところ、公私何かとご多用にもかかわりませず、宝栄社会福祉協議会会長 松井 克記(かつき)様 深江社会福祉協議会会長 中野寿夫(ひさお)様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席をお賜り、誠にありがとうございます。高いところからではございますが心よりお礼申しあげます。また、保護者の皆様にも心よりお祝い申しあげます。 さて、106名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。今日から大阪市立東陽中学校の生徒です。教職員並びに2,3年生一同、皆さんの入学を心から歓迎しています。今日から新しい中学校生活が始まります。今日の喜び、緊張、決意などを忘れることなく持ち続けください。 東陽中学校は、昭和22年の春に開校し、昨年度は、創立70周年記念式典を挙行いたしました。地域の皆さまと共に、新たな歴史と伝統を築いてまいる所存でございます。 さて、入学にあたり、不思議な竹のお話しをします。中国には不思議な竹があるそうです。その竹は、種を植えた後に農家の人たちが肥料と水を与えるのですが、1年目は何もおこりません。2年目も一生懸命、水と肥料を与えますが、芽がでるわけでなく、土が膨らむわけでもなく何の変化もありません。3年目も4年目も何もおこりません。しかし、5年目のある雨の日の明け方を境に、突然成長を始め、わずか6週間で27mの高さにまで成長します。私たちの目には、すさまじい勢いで成長する6週間しか見えません。しかし、その前に何も起こらない4年間があったのです。 皆さんの人生もこの竹に似ています。皆さんの将来にはいろいろなことが用意されています。この竹のようにある時期を境にすさまじい勢いで皆さんの才能が花開く時期がきっとあります。 しかし、やってもやっても何も起こらない静かな時期があります。 目には見えませんが、その時こそ、地面の下では、将来の成長に備えて、どんどん下へ下へと根をはやしているのです。この根のことを昔の人は「命の根」と言いました。 これから始まる中学時代は、皆さんの「命の根」をしっかりと下へ伸ばす時期ともいえます。 「あなたの心の庭に忍耐を植えなさい。その根は苦いが、実は甘い」ということばがあります。これから始まる中学校生活は、楽しいことばかりではありません。我慢をすることや、悔しいことや、悲しいこともあります。しかし、その時こそ、皆さんの命の根がしっかり伸びていると自覚してほしいと思います。困難から逃げているとこの根は育ちません。せっかくの皆さんの才能も枯れてしまいます。 ある日を境にすさまじく成長するその時まで、粘り強く目標にむかって努力を積み重ねてください。 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。私たち教職員一同、一丸となって生徒の教育に取り組んでまいります。しかし、学校教育は、地域、保護者の方々のご協力なくしては、到底 成りうるものではありません。お預かりしました3年間、私たちは精一杯がんばってまいりますので、今後ともより一層のご理解とご協力をたまわりますようお願い申しあげ、本日の式辞といたします。 平成29年4月5日 大阪市立東陽中学校長 田中紹亮 平成29年度 スタートしました。(4月7日) |