子どもから学ぶ大人!

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令和2年1月4日(土)ホリデーコラム113
「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、

学校ではこれまで、教師が生徒に「教える」というベクトルが一方向だけに向いていました。これを双方向にしていき、教師と生徒がお互いに学び合うパートナーシップを組んでいくのがこれからの学校のあり方だと思います。「教えない」の先に、「生徒から学ぶ」時間を設けてもいいのではないでしょうか?インターネットやAI、動画やアニメ文化など、僕ら大人が彼らから学べることはたくさんあるのではないでしょうか。
今、盛んに行われている教育改革も本当は子どもたちと共に行っていくべきです。オリンピックイヤーの2020年には、10年に1度改定される新学習指導要領が小学校で全面実施されます。翌年には大学入試改革を受けて、センター入試に変わる大学入試共通テストの実施が始まり、各大学の英語の入試でも、民間の4技能試験の結果を利用するところもあり、大きく変化します。これらは当事者である子どもたちにとってはとても大きな変化です。
もちろん改革に携わる方々は子どもたちの将来を考えて議論してくださっていると思います。しかし、これらの改革の多くは大人側の都合で進められ、結果に左右されているのは子どもたち自身です。僕らはもっと当事者である子どもたちの声を聞くべきではないでしょうか。(中略)
少子高齢化の進む現代で、学校がリアルな社会とシームレスになり、子どもたちが社会の大人とのつながりを感じるだけでなく、社会の大人が子どもたちからも学ぶ。学校がハブになることによって、全ての世代がパートナーシップを組み、学び合っていく社会をつくっていけるのではないでしょうか。





桜小学校のめざす大人のチーム像のひとつ、それが「子どもから学ぶ大人のチーム」です!そして、私たち大人に大事なことは常に子どもをわかった気にならないことです!わからないからわかろうと努力することが大切なことです!すると、気づくことがあります。それは、「子どもの力は凄いこと」そして、「子どもは大人を越えること」です。だからこそ、「子どもから学ぶこと」が互いの成長に必要なのです。学校は社会の縮図でなければいけません!学校は社会とつながっていないといけません!そこで学ぶ子どもは社会に生きる自分をイメージできなければなりません。そして、私たち教師は子どもたちにその社会をイメージしやすい環境を整え、「生きて働く力」を育まなければなりません。

宿題はいるの?いらないの?

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令和2年1月3日(金)ホリデーコラム112
「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、

リアルな社会では、常に選択を迫られます。答えのない問題に対して、どう現状把握するか、どう情報収集するか、誰と協働するか、誰に相談するか、いつまでに何をするか・・・全て選択して決めなければなりません。
しかし、学校では生徒が何かを選んで学ぶ機会はほとんどありません。「親身で丁寧な指導」で一方的に教えれば教えるほど、生徒から選択する自由を奪います。宿題が多過ぎれば、生徒は家庭での学びの選択さえできません。例えば、「ワークの○から○ページまで、答え合わせをして提出しなさい」という宿題を考えてみましょう。この範囲の全ての問題が、全ての生徒に必要だということはまずありません。ある生徒にとっては簡単過ぎるでしょうし、ある生徒には難し過ぎるでしょう。




宿題の是非は様々な意見があるでしょう。もしかしたら宿題がないなんてありえないと思われる方もいるかもしれません。しかし、「わかる子ども」にとって宿題は必要ないかもしれません。本来の宿題の目的は、子どもに学力をつけることです。わからないことを、わかるようにすることが宿題の目的です。さらに言えば、子どもの理解度に応じて、宿題の内容を変えればいい!個別に最適な宿題にすれば、宿題の意味は生まれるのではないでしょうか!もしかしたら、今の学校は先生が成績をつけるために宿題を提出させることが宿題の目的になってしまっていないか?を問い直さなければいけない気がします。

VUCAの時代とは?

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令和2年1月2日(木)ホリデーコラム111
「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、

このように直線の時間が流れる学校は19世紀末の日本の産業革命以降125年以上大きく変わっていません。その証拠にどの世代の人と話しても、授業のスタイルや行事、宿題、部活動など共有できる課題がたくさんあるのではないでしょうか?その一方、リアルな社会はものすごい勢いで変化しています。AI、ビッグデーター、VR(仮想現実)、ブロックチェーンなど、世の中のあらゆる場面で、インターネットにつながったテクノロジーが社会を大きく変革する時代です。
その結果、リアルな社会と学校はものすごい勢いで離れてしまっています。日本の多くの学校では、答えのあるテストに向けて、勉強していきます。解決方法は先生が丁寧に教えてくれます。テストも答えがある問題を一人で解きます。相談するとカンニングになり厳しく怒られます。入試も同じです。
その結果、テストや入試だけを目標にしてしまうと、最優先事項は自分のための勉強となり、協働することは自分に利益をもたらさないものと捉えかねません。また、答えのない問題に粘り強く取り組むことができず、すぐに解法や模範解答を求めるようになります。効率よくテストの答えを導き出すことが勉強の中心になってしまうのです。




明治時代以降の変わらぬ日本の教育を今年度を境に、大きく変える時代が来ました。テストや入試のために勉強するのではない、何のために勉強するのか?VUCAの時代(※VUCAとは「Volatility」(変動性)「Uncertainty」(不確実性)「Complexity」(複雑性)「Ambiguity」(曖昧性)
の頭文字を取った言葉で、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が次々と発生するため、将来の予測が困難な状態を指す言葉)において、教育現場は子どもたちにどんな力をつけなければならないのか!自分自身に問いかけましょう!

思い込みを捨て、思いつきを拾う!

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令和2年1月1日(水)
令和2年度がスタートしました!みなさん!明けましておめでとうございます!今年もよりパワーアップして、桜小学校の子どもたちの今を発信していきます!また、新学習指導要領もスタートして、教育改革が見える化していきます!時代に乗り遅れることなく、できるなら時代を先取りして、子どもたちがイキイキとできる学校!その学校で働く教職員がのびのびと自分の力を発揮できる学校!保護者や地域のみなさんがぶらっと、すっと!そっと寄り添える学校!をともにめざしましょう!本年もどうぞよろしくお願いします!

ホリデーコラム110
「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、

「教えない授業」では、生徒の成長をじっくり「待つ」ことが大切になります。この教えたい気持ちを抑えて「待つ」ことは先生にとって、とても難しいことです。なぜなら、学校には「直線の時間」が流れているからです。中間期末考査を中心に年間計画が組まれ、その間には行事が敷き詰められています。ですから、教師は考査までに何をどこまで学ぶかを中心に授業計画を立てていきます。生徒は中間考査で悪い点を取ると、形式的な追試や課題が出され、「できる」「できない」に関わらず次のテストに向かわされます。
次のテストを考えると効率的に「教える」ことを優先してしまい、生徒が置き去りになってしまうことも少なくありません。(中略)
しかし、「直線の時間」は「教えない授業」を、はじめとした、生徒の自律を願う学校になじみません。そもそも、生徒たちは一人一人、違ったスピードで成長していきます。それぞれの時間を刻む時計をそれぞれが持っているのです。同じ時計は一つもありません。成長は「違っていい」というのが大前提にあるのにもかかわらず、私たちは多くの思い込みにとらわれています。(中略)
この思い込みを作ってしまっているのが学習指導要領です。学習指導要領は、日本のどの地域でも同じ質の教育ができるように作られたもので、学年ごとに教えるべき内容が示されています。しかし、学習指導要領は、教える側の都合で作られています。一人一人の発達の違いを考えたら、何をどの学年で習得するかはもっと自由であるべきです。
高校生で三単現のSができなければ、その時が学びのチャンスと捉えるべきです。AIが学校にもっと入ってくれば、タブレットなどで学びを個別化することで、できないことは何度でも学び直せるようになるでしょう。ですから教師自身のさまざまな思い込みを捨て、学びをもっと長いスパンで捉え、学校に失敗を許す「円環(循環する)時間」を作っていきましょう。





これまでの学校の、教師の「思い込み」を捨て、「思いつき」を拾いませんか?当たり前だと思っていたことを、メタ認知して、疑ってみる!変えてみる!そこから、新たな学び!何を学ぶか!どう学ぶか!なぜ学ぶか!が見えてくると思います!次期学習指導要領でも「教師主体」から「子ども主体」が示されています。そして、「失敗を恐れない!反対に失敗を楽しんで、その失敗から学ぶ子どもや大人のチーム」をつくりましょう!
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