なぜ勉強するの?桜小学校と繋がるすべてのみなさま!明けましておめでとうございます!今年は大きな変化を起こす子年です!今年も「子ども主体」の学校づくりを、みなさんとともに推進していきましょう!どうぞよろしくお願いします! さて、年末年始は穏やかな冬晴れが続いていましたが、今朝はあいにくの雨模様です。そんな中、子どもたちは元気に門をくぐりました。 始業式は久々の全員集合で体育館で行いました。校歌を素敵な歌声で奏でた後は、「お帰り!」「ただいま!」と元気な声が体育館に響き渡りました。 最初に「あなたが今学期に膨らませたい3つの風船はどれ?」と子どもたちは自分を見つめました。そして、「その風船にした理由?」を考えました。さらに、「なぜ、勉強するのか?」と問いかけ、「学びの意味」を考えさせました。この問いに答えありません!どんなことでも間違いはありません!だからいいんです!大事なことは自分の考えを持つことです!子どもたちは教室に帰ってからその理由を書き留めました。どんな子どもの考えが出たのかは、後日お知らせします。 今年の4月から新学習指導要領がスタートします!詳細は本日配布の学校便りをご覧ください。この「変革」を一言で表すなら、「教えるから学ぶ」です!「学ぶ意味」を子どもも大人も立ち止まって、考える時が来ました!これまでの当たり前を問い直し、見つめ直すときが来たのです! 席替えで子どもをつなげる!「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、 グローバル化するリアルな社会では、多様な文化や価値観が広がっています。そのような社会にこれから出ていく生徒たちにとって「多様性」は一つのキーワードです。生徒に多様性を感じさせ、目標に向かい協働していく経験をさせるには、教室の固定した座席をいかに崩して行くかが鍵になります。(中略) 最近では、アクティブ・ラーニングを意識してペアワークを授業に取り入れる先生も増えています。固定された席だと、1時間目から6時間目まで同じパートナーとペアワークをしなければならない状況も生まれてきます。もし、パートナーが自分と気の合わない人であったらどうでしょう。学校に来るのが嫌になっても不思議ではありません。 席替えは、教室の人間関係を流動的に壊していきます。 また、席替えで「できる」「できない」の差が埋まっていきます。「できる」生徒は「できない」生徒のために、英語を何度も言い換え、ジェスチャーや表情を豊かにし、伝えようとします。「できない」生徒は必死に「できる」生徒の表現をコピーします。多様なレベルの生徒が、席替えを繰り返していくことで、お互いに補い合い、差が埋まってくると考えます。 さらに、席替えで「動く」という行為自体が、授業にメリハリを生み、生徒の集中力を持続させ、一つ一つの活動の質が上がります。単純になりがちなトレーニングなどの活動の質を上げることも学力の向上につながります。 教室をいかにして多様性の空間にしていくのか?考え方の多様性をより目に見える形でリアルに表現するには、「席替え」の活用は一つの手段になるかもしれません。多くの教室は毎月席替えをしているようです。これを毎週や毎時間、学習内容に応じて席替えをするとどうなるでしょうか?単に席を替えるだけなら学習効果にはつながりません。大事なことはどんなことを考えさせ、どんなふうに子ども同士をつなげることができるのか!その目的のための席替えを意識することが大切です。手段にとらわれず目的を見失わないことですね! 安心できる居場所とは?「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、 コミュニケーションが双方向になるように、まず教師は授業を双方向性にする必要があります。もし、授業が黒板とチョークで一方的に講義する形であれば、教師と生徒が相互理解を深めることができません。お互いに学びのパートナーシップを対等に取り、どちらの意見も優劣はなく対等なものにしていきましょう。「教えない授業」の「教えない」は、教師が一方的に「教える」のはやめ、生徒からも「学ぶ」対等なパートナーシップを組んでいくという意味でもあります。(中略) 矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、自律した生徒は「分からない」「助けて」が言えます。自分に何が欠けているかを客観視し、クラスの中の適切な人を見極め、その人に頼ることができます。クラス全体を俯瞰して見る力があるので、協働作業の時にそれぞれの強みを生かそうとします。 そして、「分からない」「助けて」が言えるためには、クラスが安全・安心の場になっていて、円環の(循環する)時間が流れていなければならないことも忘れてはなりません。 人と人が対等に学び合える空間には、何を言っても大丈夫!何を言っても受け入れてもらえる!安心感が必要です。分からない子どもが「分からん!教えて!」と威張っている教室!分かる子どもが「どう言えばわかるかな?あれ、自分もわかってなかったかも?」と分かり直しをする教室!そんな教室をめざしましょう!きっとそんな教室では、どの子どもも安心できる居場所があるはずです! 子どもから学ぶ大人!「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、 学校ではこれまで、教師が生徒に「教える」というベクトルが一方向だけに向いていました。これを双方向にしていき、教師と生徒がお互いに学び合うパートナーシップを組んでいくのがこれからの学校のあり方だと思います。「教えない」の先に、「生徒から学ぶ」時間を設けてもいいのではないでしょうか?インターネットやAI、動画やアニメ文化など、僕ら大人が彼らから学べることはたくさんあるのではないでしょうか。 今、盛んに行われている教育改革も本当は子どもたちと共に行っていくべきです。オリンピックイヤーの2020年には、10年に1度改定される新学習指導要領が小学校で全面実施されます。翌年には大学入試改革を受けて、センター入試に変わる大学入試共通テストの実施が始まり、各大学の英語の入試でも、民間の4技能試験の結果を利用するところもあり、大きく変化します。これらは当事者である子どもたちにとってはとても大きな変化です。 もちろん改革に携わる方々は子どもたちの将来を考えて議論してくださっていると思います。しかし、これらの改革の多くは大人側の都合で進められ、結果に左右されているのは子どもたち自身です。僕らはもっと当事者である子どもたちの声を聞くべきではないでしょうか。(中略) 少子高齢化の進む現代で、学校がリアルな社会とシームレスになり、子どもたちが社会の大人とのつながりを感じるだけでなく、社会の大人が子どもたちからも学ぶ。学校がハブになることによって、全ての世代がパートナーシップを組み、学び合っていく社会をつくっていけるのではないでしょうか。 桜小学校のめざす大人のチーム像のひとつ、それが「子どもから学ぶ大人のチーム」です!そして、私たち大人に大事なことは常に子どもをわかった気にならないことです!わからないからわかろうと努力することが大切なことです!すると、気づくことがあります。それは、「子どもの力は凄いこと」そして、「子どもは大人を越えること」です。だからこそ、「子どもから学ぶこと」が互いの成長に必要なのです。学校は社会の縮図でなければいけません!学校は社会とつながっていないといけません!そこで学ぶ子どもは社会に生きる自分をイメージできなければなりません。そして、私たち教師は子どもたちにその社会をイメージしやすい環境を整え、「生きて働く力」を育まなければなりません。 宿題はいるの?いらないの?「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、 リアルな社会では、常に選択を迫られます。答えのない問題に対して、どう現状把握するか、どう情報収集するか、誰と協働するか、誰に相談するか、いつまでに何をするか・・・全て選択して決めなければなりません。 しかし、学校では生徒が何かを選んで学ぶ機会はほとんどありません。「親身で丁寧な指導」で一方的に教えれば教えるほど、生徒から選択する自由を奪います。宿題が多過ぎれば、生徒は家庭での学びの選択さえできません。例えば、「ワークの○から○ページまで、答え合わせをして提出しなさい」という宿題を考えてみましょう。この範囲の全ての問題が、全ての生徒に必要だということはまずありません。ある生徒にとっては簡単過ぎるでしょうし、ある生徒には難し過ぎるでしょう。 宿題の是非は様々な意見があるでしょう。もしかしたら宿題がないなんてありえないと思われる方もいるかもしれません。しかし、「わかる子ども」にとって宿題は必要ないかもしれません。本来の宿題の目的は、子どもに学力をつけることです。わからないことを、わかるようにすることが宿題の目的です。さらに言えば、子どもの理解度に応じて、宿題の内容を変えればいい!個別に最適な宿題にすれば、宿題の意味は生まれるのではないでしょうか!もしかしたら、今の学校は先生が成績をつけるために宿題を提出させることが宿題の目的になってしまっていないか?を問い直さなければいけない気がします。 |
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