読書の秋!読書の秋本番ですね。 みなさん、本を読んでいますか? さくらスマイルのみなさんが今月もみなさんに本との出会いをお手伝いしてくれます。図書館にどんどん本を読みに行きましょうね。校長室の本も貸し出しますよ!いつでも来てね。 大人も学び合う!「2020年からの教師問題(石川一郎 著ベスト新書)」より、 次に、少し現役教師の皆さまに向けてお話ししたいと思います。 2020年からの教師像に近づいていくことは、簡単なことではないと思います。私自身、次の点を踏まえながら教育現場で頑張りたいと考えています。 ・求められているのはスーパー教師ではない ・生徒と高め合う関係は成り立つ ・オリジナルな教育手法はいらない ○求められているのはスーパー教師ではない 「理想の教師像はプロデューサー」という言葉だけを見れば、ハードルが高いと思うかもしれません。しかし、私が言いたいのは、どの生徒に対しても理想の教師となってプロデュースせよ、ということではないのです。 人生において、学校に通っている期間は、けっこう長いものです。小学校から高校あるいは大学までの長い期間、生徒たちは多くの教師と接しています。その中の一人がプロデューサーとなればよいのです。 人が生きていく上では、恩師とよぶ人は一人いれば十分なのではないでしょうか。 多くの生徒にとってのプロデューサーになりたいというマインドを持って取り組むことはいいと思います。しかし、生徒全員を最大限プロデュースできなくても、別に気にすることはないのです。(続く) 様々な教師像が学校にはあります。もちろん個性があるのは当然です。しかも苦手なこともあるのが当然です。何でもできることにこしたことはありませんが、得意不得意は誰にでもあります。だからいいんです。大人でも完璧な人はいないんです。だからいいんです。だからみんなで支え合うんです。互いを補い合うんです。それがチームです。一人で抱え込む必要はないんです。できないことはできないから助けてと言えばいいんです。スーパー教師は必要ありません!子どもたちにが学び合うように、大人も学び合えばいいんです! 桜小学校の大人のチーム像のひとつ、「できないことは人の力を活用する大人」でいいんです! 変わることの意味!「2020年からの教師問題(石川一郎 著ベスト新書)」より、 正直言って、変わりたくない教師、変わることをやむを得ないと考える教師、積極的に変わった方がいいと考える教師、三者が現場には存在していると感じます。 これは、私が様々な教育現場で接した教師の方々を見ていて感じたことですが、年代によって大きく2つに分かれているようです。その分かれ目は、ゆとり教育導入が話題になった1996年頃までに教師になっているかどうかです。(中略) 何故、年代が上がると変わりたくないと考える人が多いのでしょうか。 教師は、経験が長ければ長いほど、授業のやり方、テストの作り方、評価の仕方、生徒の扱い方など、教育の技量は向上していきます。若手の教師とは、技量の差も大きく、職員室では、正直に言って、上下の関係が厳然として存在しています。残念ながら高め合う関係は、一部の教師を除いてはないと言っても過言ではありません。 経験の長い教師ほど、教育改革によって授業内容が大きく変わると、それまで培ってきたものが、役に立たなくなるという気持ちがあると思います。 そして、上の年代の教師は、生徒に対しても上下の関係をしっかりと保っているケースが多く、関係性がかわると、生徒に馬鹿にされてしまうという恐怖心も持っているようです。 彼らは、教育改革に関して疑問を投げかける時、次のような意見を言いがちです。 「教育改革って、本当に必要なのかな」 「自分は昔からの教育を受けてきてとてもよかったと考えている」 「その結果、教師になってこのやり方でやってきている」 多くの学校の関係者から聞いた意見をまとめてみると、職員会議などでこの種の意見を発言する教師は「指導」が得意であるので、発言の影響力は大きく、若い教師は反論がしにくいというのが実態なのです。 「今後の社会の変化に対して教育がどう変わればいいのか」という議論であるのに、社会の変化をまったく無視した意見を述べたり、自分の周囲の数少ない事例をもとに今までの教育を是としたりする点で、まったく論理的ではないのですが、職員室内でも上下関係にうるさい教師が多く、反対意見を述べるとその後の仕事がやりにくくなると考える教師の声をよく聞きます。 (中略) 彼らの今までの教育を否定するつもりはありません。しかし、時代の変化、社会の変化は加速度を増していることは、疑いもない事実です。 未来を生きていく生徒のことを考えると、教育は確実に変わるべきです。 改革を止める職員室の勢力は、一掃されるべきなのです。 この内容を読むと、みなさんも浮かばれたかもしれませんが、神戸の教師間事件が思い起こされます。教師の上下関係がいい意味で成立していれば問題ないのですが、そうでない場合が今回の事件でした。 来年度から新学習指導要領が始まります。間違いなく教育改革が新たなスタートを切るのです。今回の改革では、学力観そのものが見直されました。これは「学力の3要素」と呼ばれています。その3要素とは、以下の3つです。 (1)十分な知識・技能 (2)それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に、自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力 (3)これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)です。そして、 新しい時代に必要となる資質・能力の育成として 「何ができるようになるのか」 「何を学ぶか」 「どう学ぶか」について、主体的で、対話的で、深い学びとして「探究」学習が導入されるということになります。 これからは変化の激しい、予測が難しい社会がやってきます。そうした中では、得た知識や技能は直ぐに陳腐化してしまいます。だからこそ、主体的に生涯学び続ける力が必要になってきます。 そこでは、「learn how to learn=学び方を学ぶこと」が大切になってきます。今回の教育改革は、大きなチャレンジです。しかし、ここに込められた思いを一人ひとりが考えて、教え育み、学んでいくことが重要になります。 「一斉授業からの脱却」 「『教える』から『促す』」ですね! 意味の共有!「NEWTYPEニュータイプの時代(山口 周 著 ダイヤモンド社)」より、 21世紀に入って大きな存在感を示している会社の多くが「ミッション」を明確に定義しているのは、このような世界において才能ある人材を集め、彼らの潜在能力を全開させるためには、「意味」が重要だということを、彼らもまた理解しているからです。(中略) たとえばLCC(格安航空会社)として独自の存在感を放っている日本のピーチ・アビエーションを取り上げでみましょう。(中略)「ピーチは何のために存在する会社なんですか」という質問に対して、井上社長は「よくぞ聞いてくれた」という表情をしながら、ゆっくりと「それは戦争をなくすためですよ、山口さん」と即答されていました。 格安航空会社と世界平和とはそう簡単に結びつきません。当惑する筆者に対して井上社長は次のように説明してくれました。 「過去には日本とアジアの国々とのあいだで不幸な出来事がありましたね。ああいうことを二度と起こさないために、友達がいろんな国にいるという状態にしたいんです。そのためには若いうちからどんどん外国に出て、いろんな文化に触れ、たくさんの人と知り合ってほしい。ではどうするか?財布の軽い若い人でも乗れて、いろんな国に行ける、そういう航空会社が必要なんです。ピーチはそれをやるんです」 極めてわかりやすい「意味」です。この意味があるからこそ「コストを下げよう」「路線の数を増やそう」という経営上の課題に対してシラケることなく、創意と工夫を引き出すことができるのです。なぜなら「コストを下げる、路線を増やす」という「量的目標」に、ちゃんと「意味」が裏打ちされているからです。 他者からのモチベーションを引き出すには「意味」が重要であり、「意味」の与え方によって人の働き方には雲泥の差が生じてしまうということになれば、この「意味」を引き出すニュータイプの能力こそが組織の競争力を左右することになります。 学校組織も同じです。学校としてどんな子どもを育てたいのか!そのために何を大事にするのか!の「意味」を共有することが、「働きがい」や「やりがい」につながります。「学校の働き方改革」が叫ばれており、夏休みの勤務時間を短くして、平日を延ばすなど、時間のことばかりが取りざたされていますが、本当にそれで働き方改革になるのでしょうか? 学校がチームとして、ひとつの目標を目指し、教職員一人一人が個性を前面に出して、その個性をまわりが認め、支える!まさに「自由の相互承認」があれば、働きやすい環境ややりがいのある環境は生まれると思います!大人がイキイキしていないと、子どもは楽しくないですからね! 秋本番!すっかり秋らしくなってきました。学校の玄関にも「秋到来!」です!葉っぱには俳句あり、短歌あり、詩ありなど、秋を連想する言葉の数々が散りばめられています! ぜひお時間あれば覗きに来てください! 今月は14日から16日に「作品展」が開催されます!なかでも16日は「土曜授業」でふだんの様子をありのままに参画いただきます!また、この日は親子で作品鑑賞の時間も予定しています。保護者のみなさま、ぜひご参加ください。 |
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