本日の学年集会は、3組担任・村田からの講話でした。
先日の期末テスト(数学)の表紙には、「成功の反対は、何もしないことである」と、エジソンの名言が記載されていたと言います。
普通に考えれば、成功の反対は失敗ですが、挑戦せずに諦めてしまうことこそが成功からは最も遠い状態とも考えられます。
同先生の話には、生徒のみなさんに、どんどん挑戦してほしいという想いが込められていたと思います。
ところで、2年生は、ちょうど社会の授業で江戸時代について学習しています。この時代、日本にもエジソンのような天才発明家がいました。
平賀源内は、現在の香川県で武家の三男として生まれました。幼少から賢かったようで、13歳の頃には、藩医のもとで本草学(いまの薬学・博物学)や儒学を学んでいます。
源内は「エレキテル」の修復で有名ですが、ほかにも万歩計(量歩計)や火浣布(燃えない紙)を発明しています。また、芸術の分野でも、油絵や人形浄瑠璃の優れた作品をいくつも遺しています。
さらに、現代で「土用の丑の日」という風習がありますが、これは、夏にうなぎが売れないという相談を受けた源内が広めたとされています。
以上、源内が優れた人物であったことには疑いがありません。しかし一方で、それと同時(それ以上)に、彼は相当の「変人」であったとされています。
例えば、源内の墓碑には、彼の葬儀を執り行った杉田玄白(『解体新書』の共著者)の言葉が刻まれていますが、
杉田は、獄中死した彼を偲んで、
「嗟非常人、好非常事、行是非常、何死非常」
(訳:君は常識から外れた人で、常識とは違うものを好み、常識とは異なることをする。でも、死ぬときぐらいは畳の上で普通に死んで欲しかった)
と述べています。
常識から外れることは必ずしも良いことではありません。エジソンを例に見ても、彼が小学校を中退しても成功することができたのは、それに代わる家庭教育の環境が整っていたからだとされています。
弁えずに単に人と違うことをするのは、ただの非常識な人です。
ぜひとも、69期生のみなさんには、どうすれば、良き「変人」になることができるのか。中学生活のなかから学んでほしいと思います。