あんなにきれいに咲いていた桜の花が、すっかり散ってしまいました。
昔、着物を染める仕事をしていた人が、このきれいな桜の花で着物を桜色に染めることができないかと考えて、桜の花びらをたくさん集めて、それを絞った汁で染めてみたそうです。しかし、きれいな桜の色に着物を染めることができませんでした。
それで、いろいろと試してみたところ、桜の木の皮や幹の部分を煮詰めた液に漬けたら、着物がきれいな桜の色に染まったそうです。
つまり、あの桜の花のきれいな色は、桜の木の皮、幹まで、全身で作り出している色だったのです。
そして、桜の木は、春に花びらを散らすと、すぐにはっぱを出して、真夏の暑い太陽の光をいっぱい吸収します。
秋が終わると葉っぱをすべて落とし、真冬の寒さに耐えて、また春にきれいな花を咲かせる準備をします。
このことから、さくらの花は日本だけでなく世界中の人々から愛されているのです。
皆さんも、日々の学校生活をしっかり頑張って、すべてを吸収して、将来大人になったら素敵な花を咲かせることができるように準備しましょう。
このことが、本年度の児童のめあて、「自分を大切にする」ということだと思っています。