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「エビデンスベースの学校改革」研修プログラム1(開講式・第1回講義・第2回講義)令和4年5月14日(土) 13時15分〜17時 2 場所 大阪教育大学 天王寺キャンパス 西館2階(講義室E・F) 3 ねらい 大阪市の学校現場が抱える課題に対応可能な学校組織の構築を支援するため、最新の研究知見・先進事例を紹介し、それらを参考とした既存の取り組みの強化と具体的な行動計画作成、学校改革推進に役立つデータ分析等について講義・演習を行う。 4 内容 開講式《講義》「エビデンスベースの学校改革」を開講するにあたって 〈講師〉大阪教育大学 高度教職開発系 森田 英嗣 教授 まず、これからの学校管理職や教員は、エビデンスに基づいたコミュニケーションを創出し、それらをチームとして学校内外を組織的に動かすために活用しなければならないということを共有しました。そのため、本講座では、教育分野におけるエビデンスとは何かについて体系的かつ実践的に学ぶ場を提供し、エビデンスに基づくさまざまな手法を現職教員が所属する学校園に適用し、データに基づくPDCAサイクルを確立できるよう導くことが目標と明示されました。特に、より効果的な教育実践や学校改革が可能になる「エビデンス」はどこにあるのか、「エビデンス」を活用して教育実践や学校改革をしていく教員の資質能力とはどのようなものなのかについて触れ、最後に本講義の開講意図を踏まえて受講生の皆さんが期待することについて短時間の協議を行いました。 第1・2回《講義》「エビデンスとは何か?」「エビデンスに基づく教育実践:行動面」 〈講師〉大阪教育大学 高度教職開発系 庭山 和貴 准教授 講義の前半は、エビデンスとはある実践には確かに「効果」があるというデータのことであり、どのようなデータをもって効果がある根拠(証拠)とするのかについてお話されました。具体的には、エビデンスの階層やランダム化比較試験について解説されました。また、エビデンスに基づく指導法をただ取り入れるだけでは不十分であり、個々にとって本当に効果があるかデータを収集し、そのデータを基に、指導改善を行うことの重要性についても触れました。 講義の後半は、エビデンスに基づく教育実践の具体例として「ポジティブ行動支援(PBS)」について、ペアワークを取り入れながら望ましい行動を増やすアプローチ方法や声かけの工夫をご紹介されました。また、PBSを活用し、推進チームを作る必要性についても言及されました。PBS実践中に継続してデータを取って振り返り、必要に応じて支援の改善を行うというポイントを押さえ、今回の講義で活用したワークシートや受講生との協議内容を踏まえることで、明日からの学校改革にむけて前進できる内容の講義となりました。 《研究協議》「行動面へのエビデンスに基づく教育実践について」ワークシートを用いて 1.勤務校の児童生徒の行動面の課題について記入する。 2.1で書いたことを踏まえて、伸ばしていきたい望ましい行動(目標行動)を考える。 3.2で書いた望ましい行動(目標行動)の引き出し方を考える。 4.2で書いた望ましい行動(目標行動)へのフィードバックの仕方を考える。 それぞれ1分程度の記入後、3〜4人のメンバーで2分程度の協議を行い、意見交流を深めることができた。全体ではスクールリーダーシップコースの院生・援助ニーズ教育実践コースの院生・大阪市の研修として参加している受講生(科目等履修生含む)より1名ずつ発表し、実感を持った学びとなりました。 5 受講について 「エビデンスベースの学校改革」研修プログラムは、平成30年度に7校のモデル校で実践を開始しました。今年度はモデル校6校、フォローアップ校(過去のモデル校)5校で実践を進めています。取り組み内容を広めるため、本HPで概要をお知らせするとともに、今年度も「エビデンスベースの学校改革プレ研修」の開講を予定しています。 幼稚園新任教員研修1令和4年6月7日(火) 12時45分〜17時 2 場所 大阪市立菅南幼稚園 3 ねらい 子どもの興味・関心をふまえた保育環境の工夫を図るために、先輩教員の保育を参観し、講話・実技研究等から自身の保育改善に関する指導方法を習得する。 4 内容 (1)《保育参観》 前半は年少児が絵本のイメージの中で、かえるになって表現遊びを楽しむ様子を、後半は年中児や年長児も加わり、年少児は年中児や年長児の動きを見ることで、全身を動かせるようになっていった律動遊びの様子を参観した。最後は手洗い、うがい、水分補給、着替えなど降園準備の様子を参観した。 (2)《講話》「子どもの興味・関心を探りながらの楽しい保育」 〈講師〉園長 梶川 景子 園長先生が新任の頃の経験を振り返りながら、自分本位の保育ではなく、子どもにとって楽しい保育をめざし、興味や関心が湧き、子どもの心が動かされ、学びが深まる保育展開についてご教示された。また、幼稚園教育要領の領域についても触れ、保育のねらいを押さえた展開の必要性について、具体的な事例を挙げて写真資料をもとにお話しされた。最後に教師の役割として、子どもの発達段階をしっかり把握し、様子をよく見つめ、子どもをやる気に、ワクワクさせるような言葉がけの重要性についてもお話しされた。 (3)《実技指導》「律動と表現」 〈講師〉主任 野田 佳世 文部科学省の幼児期運動指針より「幼児は心身全体を働かせて様々な活動を行うので、心身の様々な側面の発達にとって必要な経験が相互に関連し合い積み重ねられていく」と明記されていることから、絵本や本物のカエルの観察を通して、イメージを広げることから始まり、言葉がけを工夫し、ピアノを上手く活用し、律動を取り入れることで、体力の向上だけでなく、気力や言語能力、コミュニケーション能力の向上などが望まれることをご教示された。その後、園児と同じように裸足になって、実技指導を行い、子どもの思いを受け止め、好きな遊びを楽しめるように見守り援助し、励ますことが豊かな表現活動につながるということを体感した。 (4)《研究協議》「本日の保育や講話について」 今回の研修を通して、保育をする中で新任教諭が直面しているさまざまな問題について、解決方法のヒントが見つかった、上手くいかない時はやめる勇気も大事である、普段は他のクラスの様子を参観することができないので、保育のイメージが広がった等の意見があった。園の教員がグループ内のファシリテーターを務め、積極的にアドバイスをしてくださり、先輩教員とも交流することができた。 5 受講生からの声 ・実際に保育現場を見て学べて良かった。また、表現遊びは苦手で分からないことが多かったので、それも見ることができ良かった。最後の研究討議の時間は、各グループでの話し合いは聞きたいことが聞きやすくて良かった。 ・知らなかった律動と表現遊びの違いをとてもわかりやすく教えてくださったので、学びになった。また、先輩教諭に質問する時間を設けて頂けたのがよかった。 中堅教員研修1【中堅教員としてのキャリアステージ】・令和4年5月24日(火)16時から17時 ・令和4年5月30日(月)16時から17時 ・令和4年6月1日(水)16時から17時 2 場所 ・大阪市教育センター 3 ねらい ・中堅教員研修に関わる講義と中堅教員研修の計画に関わる研究協議を通して、中堅教員としての自己の課題を見つめなおし、中堅教員として学校園における役割を理解する。 4 内容 ≪集合研修(班別分科会)≫ ・研究協議「中堅教員としての自己の課題と1年間の研修計画」 今回の研修では、事前に受講者が個々に作成した研修の目標や研修計画について、校園種職種ごとに分かれて研究協議を行いました。研究協議では、「若手教員とベテラン教員をつなぐ」「実践内容を研究発表会で発信する」「校内のICT活用を推進する」など、それぞれの目標について話し合いました。また、個々の目標に対しての取組や計画についても共有し、互いにアドバイスをし合うことで、中堅教員の役割について再確認することができました。 5 受講者からの声 ・中核的役割を担うために必要な資質・能力について改めて考える機会になった。 ・コロナ禍で他校の先生方と交流する機会が少なかったため、同じような立場の先生方と情報交換ができてよかった。また、協議では、他の先生方から刺激をもらい、自分の目標をしっかりと設定し、中堅教員研修の見通しをもつことができた。 ・経験年数が同じぐらいの先生と協議をすることで、同じような悩みを抱えていること知ることができてよかった。この研修を受け、教員としてのキャリアアップに生かしていきたい。 ICT教育担当教員研修1・令和4年4月18日(月曜日)15時30分から17時 ・令和4年4月19日(火曜日)15時30分から17時 ・令和4年4月20日(水曜日)15時30分から17時 ・令和4年4月21日(木曜日)15時30分から17時 ・令和4年4月22日(金曜日)15時30分から17時 2 場所 ・大阪市教育センター 研修室5・研修室6・講義室・ALルーム(集合) 3 ねらい ・教科指導や児童生徒の情報活用能力の育成等、ICT活用について理解を深め、ICT教育担当教員として、自校のICT教育をマネジメントするために必要なスキルを身につける。 4 内容 ≪講義≫「ICT教育担当教員の役割等について」 <講師>総括指導主事 黒木 宏一郎 ・ICT教育担当教員の役割、年度初めの作業、情報モラル教育等ついて話がありました。 ≪研究協議≫「各校のICT活用について」 ・各校のICT活用や情報モラル教育についての現状や課題、また課題解決向けた具体的な取組みについて、小グループでの話し合いを行いました。 5 受講生からの声 ・日々の連絡帳は1人1台端末の共同支援システムにて配信するようにしている。また、「Navimaの日」を学校で設定し、全てのクラスがデジタルドリルを実施する日を決めて、少しずつでも教職員をはじめ児童生徒全員がICT機器に触れる機会を設けている。 ・各学級のICT開きの時間を校内で共有しておき、その時間は複数の教員が入り込みで支援したり、ICT教育アシスタントの訪問日は、職員室のホワイトボードにICT教育アシスタントの支援を希望する時間帯や支援内容を記入してもらい、ICT教育アシスタントを効果的・計画的に活用している。 ・各校で創意工夫されていることを聞くことができ、大変有意義な時間になりました。 新任校園長研修2令和4年4月28日(木) 16時〜17時 2 場所 (幼稚園長)大阪市教育センター 研修室8 (小学校長)大阪市教育センター 研修室6 (中学校長)大阪市教育センター 音楽研修室 3 ねらい 管理職としての資質を高めるため、各学校園の現状と課題を交流し、その対応や解決策を考え、方法を習得する。 4 内容 (1) 幼稚園長担当 《講義》「大阪市立幼稚園の現状と課題」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 満田 菜穂子 総括指導主事 大阪市教育振興基本計画に基づき、大阪市の教育の現状や教育公務員としての自覚、個人情報の管理についてなどコンプライアンスの観点からのお話とともに、園長先生に求められる資質や能力についてお話をしてくださいました。 小学校長担当 《講義》「小学校における教育の現状と課題」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 宮辺 渉 次席指導主事 近年のいじめ等「命に関わる事案」や個人情報の取り扱い、教職員の服務の厳正、教育課程の確実な実施について宮辺次席自身の実体験の内容も踏まえてお話されました。次に大阪市の教育がめざすものについてコンプライアンスの徹底や2つの条例のご紹介(「大阪市教育行政基本条例」「大阪市立学校活性化条例」)をされ、その2点をまとめて作成された大阪市教育振興基本計画にも触れ、局運営方針や教育に関する予算の概要等、年度ごとに定め達成状況を図る取り組みについてもお話しされました。最後に校長先生の日頃の立ち振る舞いが学校の運営に反映されることにも触れ、新任校園長としての在り方をお話されました。 中学校長担当 《講義》「大阪市立中学校の現状と課題」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 坂田 浩之 次席指導主事 まず始めに国の方向性や動向について「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)よりお話くださいました。次に大阪市のカリキュラムマネジメントの方向性や大阪市教育振興基本計画について、また不登校の現状やハラスメント相談件数について具体的な数値をもとにお話しされました。それらをもとに校長に求められる資質や能力について提言して頂き、魅力ある校長先生にむけて提言されました。 《研究協議》「学校園運営について」 幼・小・中の研修場所ごとに10分程度の研究協議を行い、各学校園の現状について情報共有したり、運営方法について各学校園の取り組みを知ったりすることで、有意義な研修内容になることができました。 5 受講生の声 ・園長に求められるもの、魅力ある幼稚園経営という話が心に響きました。できるところから、取り組みます。 ・あらためて学校運営において、「命にかかわる事案」自死事案の未然防止へ向けて、常にアンテナをはっておかないといけないと感じた。また、教職員の服務規律を徹底し、信頼される組織づくりのために、風通しの良い職場環境にしていこうと強く思った。 ・中教審の答申についてのお話は新任校長として学ぶべきものでした。時間的な制限もありますが、それに加えて、校長として学校運営に関する具体的な疑問や、事例についての判断例などの紹介をいただけると大変参考になると感じました。 |
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