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第1回「エビデンスベースの学校改革」研修プログラム令和5年5月20日(土) 13時15分〜17時 2 場所 大阪教育大学 天王寺キャンパス 西館2階(講義室D) 3 ねらい 大阪市の学校現場が抱える課題に対応可能な学校組織の構築を支援するため、最新の研究・知見・先進事例を紹介し、それらを参考とした既存の取組の強化と具体的な行動計画作成、学校改革推進に役立つデータ分析等について講義・演習を行う。 4 内容 本研修は、大阪教育大学連合教職大学院の授業(全6回)を院生と一緒に受講し、最終課題として、先行研究のエビデンスを踏まえて、各校が抱える課題の解決を図るための取組案を作成するというものです。今回は4人の先生方より講義とお話がありました。 (講師) 大阪教育大学大学院 連合教職実践研究科 教授 森田英嗣 大阪教育大学大学院 連合教職実践研究科 准教授 庭山和貴 大阪教育大学大学院 連合教職実践研究科 准教授 野田 航 大阪教育大学大学院 連合教職実践研究科 特任教授 岡田和子 〔0.オリエンテーション〕 シラバスを見ながら授業の到達目標や授業の概要、授業計画などについ て確認を行いました。 〔1.本講義の開講意図について〕 「個別的な経験や直感」も大切にしつつ、「科学的知見」に基づいた学 校実践を普及させ、EBE(エビデンスに基づく教育)を具現化することを 期待したいというお話がありました。 〔2.“エビデンス”とは何か。なぜ必要か。〕 エビデンスとは何か、またエビデンスのレベルについて学習しました。 エビデンスに基づく指導法をそのまま取り入れるのではなく、EBEに必 要な3つの要素(「エビデンス」「教員の専門性・子どもの実態」 「子どもの価値観・得意なこと・好きなこと」)について見極め、調整 することが必要だということが強調されました。さらに、新しい実践を 組織的に導入する際に検討すべき事項について6つのカテゴリー (Hexagon Tool)が紹介されました。 〔3.エビデンスに基づく教育実践:行動面〕 行動面に関するエビデンスに基づく実践として、学校規模ポジティブ 行動支援(SWPBS)が紹介されました。学校規模での問題行動の 減少や学力の向上、教員のバーンアウトの減少などについての効果が 実証されており、欧米だけではなく国内でも取組が広がっているという ことでした。その後、ポジティブ行動支援の基本についてのお話が ありました。 5 受講について 「エビデンスベースの学校改革」研修プログラムは、平成30年度に7校のモデル校で実践を開始しました。今年度はモデル校7校、フォローアップ校(過去のモデル校)6校で実践を進めています。取組内容を広めるため、本HPで概要をお知らせするとともに、今年度も「エビデンスベースの学校改革プレ研修」の開講を予定しています。 6月2日(金)開催予定の研修について
※研修延期のお知らせです。
大阪市危機管理室より現在大雨(浸水害)警報及び洪水警報が発表され、今後も継続の見通しであるとのことです。 今後警戒レベルが上がることも想定されることから、各校園におかれましては、幼児・児童・生徒の安全を最優先に、本日は校時を繰り上げて、下校準備ができ次第、下校(降園)措置を行っていただいているところです。 つきましては、大阪市教育センター主催研修について延期いたします。 延期となった研修の日程については、後日改めて連絡します。 小学校道徳教育新任教員研修2・令和5年5月15日(月曜日)15時30分から17時 ・令和5年5月19日(金曜日)15時30分から17時 ・令和5年5月22日(月曜日)15時30分から17時 2 場所 ・大阪市教育センター 研修室4、研修室5 3 ねらい ・道徳科の指導の授業研究に係る事項について、講義と実践研究を通して理解し、道徳科の指導に係る工夫改善の方法を習得するとともに道徳教育との関連について理解する。 4 内容 ≪講義≫「道徳科の発問の工夫について」 <講師>指導主事 東 恭兵 ・オンデマンド研修で提示した課題および研究協議題についての確認、ねらいにせまる発問の工夫、深い学びのある発問構成の工夫等ついて講義をしました。 ≪研究協議≫ ・事前課題で考えてきた、教材「およげない りすさん」(わたしたちの道徳 小学校1・2年)を用いた授業での発問について、小グループでの話合いを行いました。 5 受講者からの声 ・実際の教材をもとに、いろいろな先生の発問について交流することで、新しい学びが多くあった。 ・道徳の発問づくりで悩んでいたことが解決した。今日学んだことを実践していきたい。 ・子どもが考えたくなる発問など授業づくりに必要なことを学ぶことができた。 令和5年度 中堅教員研修〔研修1〕・令和5年5月23日(火曜日)15時30分から17時 ・令和5年5月24日(水曜日)15時30分から17時 ・令和5年5月29日(月曜日)15時30分から17時 2 場所 ・大阪市教育センター 各研修室 3 ねらい ・中堅教員研修に関わる講義と中堅教員研修の計画に関わる研究協議を通して、中堅教員としての自己の課題を見つめ直し、中堅教員として学校園における役割を理解する。 ・メンタルヘルスに関する理解を通して、心身ともに健康を維持して学校園運営に携わる方法を習得する。 4 内容 ≪協議1≫「メンタルヘルス対策について」 ・事前課題の内容をもとに、自身がメンタルヘルス対策として実践していることや、各学校園で中堅教員として取り組みたいことについて協議をしました。 ≪協議2≫「中堅教員としての自己の課題と1年間の研修計画」 ・事前課題で作成した「中堅教員研修実施計画書」をもとに、自身の課題や目標、1年間の研修計画についてグループ内で発表し合い、1年間の研修の見通しをもちました。 5 受講生からの声 ・自分のことだけではなく、若手教職員とベテラン教職員の架け橋となり、よりよい職場の環境づくりに心がけたいと思います。 ・同じ年数を重ねた先生方と協議できたおかげで、これからの中堅研修のあり方や、この1年の目標が定まりました。 ・協議で個々の課題を聞くことで、自分自身の実践を振り返る機会となり、自分の新たな課題を発見することができました。 令和5年度 新任校園長研修・令和5年4月24日(月) 15時30分から17時 2 場所 ・大阪市教育センター 8階研修室5・音楽研修室・6階研修室7 3 ねらい ・管理職としての資質を高めるため、校園管理運営の基本的な諸課題や留意すべき事項について理解する。また、各校園の現状と課題を交流し、その対応や解決策を考え、方法を習得する。 4 内容 《講義》「これからの学校教育に求められること」 〈講師〉教育監 福山 英利 まず、新たな社会であるSociety5.0やOECD Education2030プロジェクト、ラーニングコンパスなどを例に、教育にまつわる世界の動向について触れられました。急激に変化する時代の中で個人や社会のウェルビーイングの実現に向けて、人々と協働し、主体的にコンピテンシーを発揮していくことが子どもたちには求められている中、今後育むべき資質・能力についてご教示いただきました。また「令和の日本型学校教育」の構築を目指し、指導の個別化や学習の個性化、または協働的な学びの重要性についても触れられ、大阪市教育振興基本計画の9つの基本的な方向についてお話いただき内容を再確認することができました。最後には教育監が校長として大切にしてきたこととして、「子どもたちの姿を見ながら、自身の役割や目標を明確に持つこと」や「校長の考え(教育目標)を組織で共有すること」そして「組織の力を最大限発揮させること」が大切であるとご講話いただきました。そして大切にしている言葉として「不易流行」をご紹介され、新任校園長先生方へ激励いただきました。 《研究協議》「学校園運営について」 ・幼・小・中の研修場所ごとに15分程度の研究協議を行い、各学校園の現状について情報共有したり、運営方法について各学校園の取り組みを知ることで、有意義な研修内容になることができました。 ・幼稚園長担当 《講義》「大阪市立幼稚園の現状と課題について」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 満田 菜穂子 総括指導主事 園長先生に求められる資質や能力についてのお話では、大阪市教育振興基本計画に沿い、大阪市の幼稚園教育の現状と課題とともに、教育公務員としての自覚や個人情報の管理についてなどコンプライアンスの観点も含めお話しいただきました。また働きやすい職場環境づくりと園児が楽しいと感じる園運営をめざす難しさを相談できる場所として横のつながりや地域・保護者に感謝する心を忘れないでほしい、と助言されました。 ・小学校長担当 《講義》「小学校における教育の現状と課題について」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 前澤 哲 次席指導主事 近年のいじめ等「命に関わる事案」について、これらを未然に防ぐための日々の対応力や、教職員の服務の厳正、教育課程の確実な実施についてなど、多岐にわたる内容でお話いただきました。校長先生方の協議では、まず学校目標を共有するために職員アンケートを実施し、自校の課題分析や対策を考えたり、若手との積極的なコミュニケーションにより、新たな考え方や視点を共有したりと、学校長を中心としたファシリテート力の重要性についても言及があり、新任校園長としての多角的な視点の持ち方などの意見がありました。 ・中学校長担当 《講義》「大阪市立中学校の現状と課題について」 〈講師〉指導部 初等・中学校教育担当 坂田 浩之 次席指導主事 冒頭、現状の整理を含めた情報交換の時間が取られました。赴任して3週間での間もないタイミングではありましたが、校長先生同士、生徒指導提要や学習指導要領といった基本的な情報伝達や学校でのビジョンのすり合わせなど運営の方向性を共有されていました。坂田次席からは人には恒常性や同調性により、変化しづらい側面があることを意識し、アンコンシャスバイアス(無意識の偏った考え)と日々向き合いながら学校をイキイキとしたものにしてほしいというお話がありました。短い時間の中でしたが主体的に取り組まれている姿が印象的でした。 5.受講生の声 ・激しく変化する時代とともに、管理職が目標をしっかり持ち、社会の変化に対応した判断をし、教職員や地域等とのコミュニケーションを密に行う必要があることが分かった。 ・子どもたちに多様な考えを持つ人と協働することを求めるならば、教職員が柔軟な考え方を持つ必要があると感じた。教職員の働き方改革を進めるとともに、教職員の意識を改革させ、働きがいのある学校づくりをめざしていきたい。 ・ミクロとマクロで、学校経営で大切な運営計画は教育振興計画に則って進めることが重要。教育現場のあたりまえが変革しているなか、不易流行を自校に当てはめて考えていく。 ・新任校長としてどなたも様々な工夫に取り組まれており、情報共有できたことに研修の価値を感じた。 ・当然だが、学校ごとに課題があり、着任したタイミングで最優先に取り組まないといけない課題の見極めが重要だと感じた。また、相談できる校長先生が他のネットワークづくりの重要性を感じた。 ・アンコンシャスバイアスの話は、学校教育に携わる者として、大変興味深く聞かせていただいた。具体的な事例を通して、アンコンシャスバイアスにより無意識に相手を傷つけたり、相手を苦しめたりすることがわかった。今後は、アンコンシャスバイアスへの気づきを通して、多様な子どもたちへの柔軟かつ丁寧な対応を心掛けたい。 ・若手教員の育成と教育に関する最新の情報収集・分析・活用、養成・採用・研修の一体化を意識した学校経営に取り組みたい。 ・人権教育を大切にしていることが学習指導や生活指導などすべての学校生活の基盤となっていることは、本校の長所である。研究の方法について、より深く学べる方法を教職員が望んでいるため、外部との連携を積極的に行いたい。 |