早いものでみんなちがって、みんないい私が両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥は私のように、 地面(じべた)を速くは走れない。 私がからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴は私のように、 たくさんな唄は知らないよ。 鈴と、小鳥と、それから私、 みんなちがって、みんないい。 これは、金子みすゞさんの代表作の一つです。「みんなちがって、みんないい」「あなたはあなたでいいんだよ」とうたっています。人間を含めて地球上の全ては、違うから生まれることができ、違うからそれぞれが存在することができたというのです。「誰もが生まれただけで百点満点」。このみすゞさんのまなざしになるには、人間中心、自分中心では成り得ません。 この作品の解釈はいろいろありますが、一番大切だと思うのは、最後の段落の一行前。題では『私と小鳥と鈴と』だけれど、一行前は「鈴と、小鳥と、それから私」と、「私」の位置が変わっています。「私とあなた」ではなく、「あなたと私」になった時、初めて自分優先ではなく、「みんなちがって、みんないい」というまなざしが生まれるのだと思います。 そして、もう一つ大切なところは、「お空は飛べない」「地面は走れない」「きれいな音は出ない」「たくさんな唄は知らない」と、できないことと知らないことしかうたっていないところです。 私たちは生まれた時には、ほとんど何もできず、何も知らなかったにもかかわらず、少しできることが増え、少し知っていることが増えると、できない人や知らない人をつい差別しがちになってしまいます。 金子みすゞさんは、できないこと、知らないことが先にあって、できることに出会い、知ることに出会えることを思い出させてくれ、そして誰もがそれぞれの時間と容積を持っていて、比べることのできない素晴らしい存在だと、気付かせてくれているのではないでしょうか。 育和小学校の子どもたちの日々の学校生活、私たちも含めてそうありたいなと思っています。(写真は校長室前の扉に貼られた掲示物です。今回も教務主任の先生が、つくってくださいました。感謝です。) はじめての音楽の時間
はじめて出会った先生と、はじめての音楽の時間。みんなピアノの周りに集まって、「翼をください」を歌っていました。先生に褒めてもらいながら、ピアノのきれいな音色、そしてやわらかな陽射しが、そこにはありました。これからの音楽の時間も、たのしみですね。
部活動体験に行って来ました!大きなサツマイモ |
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