1年の締め括り![]() 3学期はやはり卒業に向けての取り組みが次々と進められました。まず、生徒それぞれの思いを記した、恒例の文集「わだち」49号の製作が各クラスで進められ、1月末に原稿が完成しました。この文集は、生徒それぞれの生い立ちや、学べなかったための幼少期の苦労や、学ぶことへの思い、あるいは、日々の生徒個々の雑感など、生徒の「魂」をまとめたものともいえるものです。また、その製作が、生徒たちのことば・文字の習得にも大いに寄与しています。薄っぺらい外形ではありますが、中身はとても分厚く重いものと自負しております。完成した原稿は印刷業者に委託し、2月末に製本されました。なお、来年は50号を迎えます。 その他の行事を振り返ります。 2月3日(土)には民族クラブ「ウリマダン」が、市人教主催「リバティアートフェスタ2018」に出演しました。周囲の団体の小中学生のはじけるような演技の中、本校の女性生徒5名のウリマダン部員が尹未夏ソンセンニムの指導の下、しっとりと落ち着いたいわば「大人の演奏」をしました。舞台演奏などあまり経験のない緊張した中で、しっかりと演奏していたと思います。また、1年間かけてご指導していただいた尹未夏ソンセンニムには大いに感謝しております。カムサハムニダ。どうもありがとうございました。さらに、生徒とともに共演していただいた4名の先生方もご苦労様でした。それに、応援に駆け付けてくれた生徒やご家族、お知り合いの皆さんもお疲れ様でした。出演生徒にとってはよい思い出ができたと思います。 2月11日(日)には、近夜中協連合作品展が尼崎市のベイコム体育館で行われました。全体会では、生徒相互の熱心な協議が行われ、今後の夜間学級での学習の在り方について話し合われました。作品展示では、さまざまな種類の展示がありました。中には丁寧なものもあり、見学者の目を楽しませてくれました。 2月23日(金)には校内で「語りあう会」がありました。恒例の行事で、卒業生が自分の生い立ちや学ぶまでの苦労、あるいは夜間学級に入学してからの学びへの思いなどを文集の原稿をもとに語り、それに対してその他の生徒が自分の思いを語り合う取組です。過去の苦しさや辛さのため涙する生徒、また、それに共感する生徒がたくさんいました。毎年行っていますが、いつも「学ぶこと」とは何かを考えさせてくれるとても大切な取り組みです。 2月27日(火)卒業生を送る会も毎年体育館で行っておりますが、今年も、各クラスとも卒業生へのメッセージも込めて、それぞれのクラスが詩的な文章を用意し、群読し合いました。卒業生の皆さんにもきっと思い出に残してくれた取組になったと思います。 3月2日(金)には、松原市から松原第四中学校の生徒が本校を訪れ、交流会を行いました。昼の他の中学校とは何校か交流を行ってますが、松原四中とは2年ぶりです。やはり新鮮でした。訪れた松原四中の生徒たちにとっても新鮮な体験だったようで、どの子も目を輝かして生徒同士の情報交換にも花が咲いたようです。やはりここでも、「学ぶ」とは何かをともに考えることができたと思います。松原第四中学校の生徒と引率の先生方、ご苦労様でした。本校生徒も若返ったような表情があちこちに見られました。我々夜間学級の生徒や教員のとってもよい経験ができたと満足しております。ありがとうございました。 3月14日(水)にいよいよ第49回卒業式を行いました。今年の卒業は11名。皆さん、緊張を感じながらの卒業式でした。例年より短い式ながらも、しめやかな、情感のこもった、よい卒業式だったと思います。在校生たちが心なしかさみしそうでした。 そのほか、2月25日(日)には、近夜中協生徒会連合会主催の統一募集活動にも参加し、八尾、東大阪両駅前でのビラ配りを生徒の代表が行いました。 以上、平成29年度の最終学期の報告でした。本校の取組にご理解とご協力をいただいた方に感謝の思いをお伝えして、筆をおきます。 平成29年度1学期終了しました。![]() さて、天王寺中学校夜間学級ですが、今年も1学期が終了しました。生徒の皆さんには、新たに様々な思い出が残されたことと思います。 今年は9名の新入生が新たな仲間として入学してくれました。入学式には、全員は揃いませんでしたが、新入生のにこやかな顔が並び、在校生の皆さんも何となく楽しそうででした。 5月末〜6月初旬には、内科耳鼻科眼科歯科などの各種検診を実施しました。なにぶん 高齢者ぞろいの夜間中学生の検診です。生活習慣病など、昼間の生徒とは違う健康不安 の生徒が多く、校医の先生方も細やかな検診をされています。 6月4日(日)同窓会総会が行われました。約50名(含高野雅夫氏)の同窓生が旧交 を温めました。 6月9日(金)、16日(金)には、校内人権学習会を2日にわたって行いました。今 年は、天王寺中学校夜間学級の生い立ちを中心に学ぶことの意義や重要性を再確認する 機会となりました。 6月28日(水)には職員救急救命講習会を実施しました。あってはなりませんが、万 が一の事態に備え、どの 先生方も積極的に参加しました。生徒向けには体育の時間に 各1時間ずつ行いました。 6月30日(金)には、天王寺消防署の方々をお招きし、火災に対する避難訓練を実施 しました。火災もあってはなりませんが、もしも起こった場合の対応を学習しました。 毎年実施していますが、やはり課題も見つけることができ、今後に大いに参考になった 取り組みでした。 7月6日(木)には、三重県より伊賀市立柘植通学校の3年生25名が来校し、本校生 徒と交流しました。事前学習をしていたそうですが、実際の夜間中学生と対面し、じか に接することで、学びについてさらに認識が深まったようでした。 7月13日(木)、14日(金)の2日間は授業参観を実施いたしました。今年は1日 目25人、2日目26人、延べ51人の方々が来てくださいました。教育委員会関係の 方々をはじめ、前週に来校した柘植中の保護者の方々や平野北中学校の先生方、桃山学 院大学生のグループ、あるいは本校生徒の親御さんなど、多彩な参加者で熱気にあふれ ました。とりわけ、桃山学院大学の学生さんたちにとっては貴重な体験だったようで す。この取り組みを契機とした、今後の新たな交流が楽しみです。 7月14日(金)の2限目以降は天中夏祭りでした。参観者にも観覧していただきまし た。毎年恒例の行事ではありますが、生徒さんたちの本校での楽しみの一つです。運動 会形式ですので、大いに体を動かし、大いに楽しんでいました。また、河内音頭の後の 後半のビンゴ大会も大いに楽しいものとなりました。 こうして、平成29年度の1学期も無事終わりました。なお、、現在の在籍は1年生2名、2年生6名、3年生34名の計42名です。8月25日から9月8日までの9月入学受付にたくさんの希望者が来ることを願っております。 |