卒業証書授与式 式辞<抜粋> *後半 卒業にむけ、一つお話しをしたいと思います。 今、地球上では、核やミサイルの脅威にさらされる日々。世界各地では、紛争に巻き込まれる幼い子や一般市民。さらに、紛争や貧困、自然災害で食糧が手に入らず、5秒に1人の小さい命が失われる現実があります。日本でも、毎日のように、尊い、尊い人の命が奪われる報道に心を痛めています。 宇宙から地球を見ると、国境を決める線が見えるわけでもなく、人種の違いがわかるわけでもなく、一つの地球です。人が引いた国境、人が作った差別。その不合理を改めていく世の中を作るのは、私たちではないでしょうか。 皆さんのこれからの学業は、世界市民としての英知を磨き、一人一人のかけがえのない命が大切にされる世界をつくりあげるために、その学問をいかしてほしいと願っています。 そして、よき仲間との出会いを大切にしてください。うれしい出来事があっても、それを分かち合う人がいなければ、これほど不幸なことはありません。心から尊敬し合える人がいれば、喜びを倍に、苦しみを半分にすることができます。分かち合うためには、まず自分が心を開き、相手の気持ちを映せるよう、心の鏡を磨いてください。そこから幸福(しあわせ)の輪は必ず広がっていきます。 終わりになりましたが、保護者の皆様にはこれまで本校の教育に温かいご理解とご支援を賜りましたこと、高い所からではございますが厚くお礼申しあげます。 それでは、卒業生の限りない前途を祝し、親孝行を忘れず 一層の成長を心から祈念して、本日の式辞といたします。 平成30年3月14日 大阪市立東陽中学校長 田中紹亮 |